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まるっと解決
掃除してたり外出してたらもうすでに火曜日になっていた
はは……たぶん2、3日中には続きを書ければ……いいなぁ


マゼンタの夕暮れさんや富山だって住めば都さんのところを見ていたら
失っていたガンダムウォーへの情熱が復活した
なんてこったい
一緒に始めた友人はもう1人しか残ってないのに!


とりあえずデッキをさらさら
フォトグラフ買ってないんですけどね

ユニット
2 プロトタイプガンダム(10)
3 ガンダムMk-Ⅱ(TS)
3 ガンダムGP01Fb(フォト)
2 首無しガンダム
3 ボール改修型

キャラクター
1 マーベット(16)
2 シローアマダ(GTG)
2 アストナージ

コマンド
3 急ごしらえ
2 エースの奮闘
3 周辺警護
3 戦いに戻る理由
3 不穏分子の拘束
3 報道された戦争

オペレーション
1 脅威の装甲

ジェネレーション
10 青基本G
4 連邦政府高官G



以前はデンドロ型青黒スライだったけどフルバと首無しに感化された
Gももうヴァリアブルだけでいいかもしれないので高官Gを貴族Gに変えてみても…
まわりの環境とかまったくわからないのでこれ使えるのかわからないですけどね




遊戯王GXタッグフォース2も買い、もくもくとプレイしてます
最初のパートナーは十代を選択
やっぱりヒーローですよヒーロー
宝玉獣使いたいです

遊戯王こそ高校時代に引退したのでもう数年やってないんですよね
新しいカードとかマジわかんね

とりあえず今のデッキ

モンスター
3 クレイマン
3 スパークマン
2 フェザーマン
1 エアーマン
1 エッジマン
2 キャプテンゴールド
2 ザ・ヒート
3 ワイルドマン
1 サイバードラゴン
2 氷帝メビウス
1 風帝ライザー
1 メタモルポッド
2 融合呪印生物-地-

マジック
3 R-ライトジャスティス
3 E-エマージェンシーコール
1 大嵐
1 強奪
1 早すぎた埋葬
1 ハリケーン
1 光の護封剣
1 抹殺の使途
2 摩天楼-スカースクレイパー-
2 ミラクルフュージョン
2 融合
2 ライトニングヴォルテックス

トラップ
2 砂塵の大竜巻
1 ミラーフォース
2 ヒーローバリア
1 光の護封壁



いろいろ足りてない
お触れホルスを作ってもみたいんですけどね
どれがどのパックに入ってるのかよくわからないし…そのうちかな?
そういえば一式売ったときに初期の文字枠の小さいカードは売れなかったな…なんでだろ
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らんらんるー
ふと鏡を見てみると
顔に多数のぶつぶつが出来ているような気がしました


どう考えても栄養不足と寝不足が原因です
最近まともなもの喰ってないもんなぁ…
ちょっとコンビニ行って野菜ジュース買ってくる!



「」スバですが
次で一区切りつけようかと思います
正直言うとネタが浮かばないんですけどね
書く量もかなり少なくなってるのでこんなの上げてられるか!ってのもあります

週末からスレで上げていきますね





体調不良
胃は痛いわ
首は痛いわ
寒気はするわでまる一日寝てました

まぁ去年の風邪に比べればまだ楽なんですけどね
去年は死ぬかと思った
結構マジで

寒気で眠れないとかはじめてでしたよ


「」ちゃんも風邪引かないようにね
アヴソーブクイーン
SICギャレンジャックフォームが東映ヒーローネット限定発売だそうで

たけぇよ
いやたけぇよ
泣けるでぇ
午前の授業がないから昼まで寝てその後の授業の事を考えながらうとうとして起きたら9時だった




そこから書いたんですけど途中までしかダメでした
もうこりゃダメだね
うん



そんなわけでまだガンダムバトクロやってるんですけど
どっかのハゲについていくと地獄ですねマジで

20071018002.jpg



そんなこんなでアクシズまでクリアし、隠し機体もそれなりに出せたんですが
エゥーゴ以外でFAZZ……じゃないZZを取るのは鹵獲のみなんですかね?
SPAがちと使いづらいですがダブルライフル、ミサイル、デコビームと通常戦ではかなり強いですね
ZZ自体あんまし人気ないみたいですけど
俺としてはラスト4話くらいの出来は一番好きなんですけどね
マシュマーとかゲーマルクとか好きだし
みんな強化されちゃいますけどね……



このシステムで次は平成ガンダム版でも出してくれないかなバンダイ山




20071018003.jpg


うん
「」スバのまとめページを作りました
読み返すと涙が出ますね
あまりの力不足っぷりに



今日からまたスレのほうで続きを上げていきます
今回は『』ティアペアメインのお話です





「」とスバル 第1話~第8話


「」とスバル 第1話「はじまりは必然に」
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-2.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-3.html


「」とスバル 第2話「それは恋のライバルなの」
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-8.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-9.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-10.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-11.html


「」とスバル 第3話「決戦は銭湯の中でなの」
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-19.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-20.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-21.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-22.html


「」とスバル 第4話「ダイエット☆大作戦」
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-33.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-34.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-35.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-36.html


「」とスバル 第5話「それは遥かなる夢なの」
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-48.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-49.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-50.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-51.html


「」とスバル 第6話「夢の終わり、時の交わり」
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-52.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-53.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-54.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-55.html


「」とスバル 第7話「思い出は夢の彼方なの」
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-56.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-57.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-58.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-59.html


「」とスバル 第8話「無くした記憶と二人なの」
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-69.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-70.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-71.html
http://atukuteyarukidennu.blog109.fc2.com/blog-entry-72.html





「」とスバル 第8話「無くした記憶と二人なの」Part4





Side Teana
私は『』の部屋を出て、スバルがいるであろう自室へ向かった。
『』のおかげでちょっとは素直になれたかもしれない。
「スバルいる?」
扉を開き、中に入るとスバルはいつものところに座っていた。
「あ……ティア、ナさん」
「あれ? 「」さんやギンガさんは?」
一緒に部屋に来ていたはずの「」さんたちは居らず、スバル一人だけだった。
「えっと……飲み物とりに行ってくるって」
「そう……」
なにも記憶のないスバルを一人残すことはないんじゃないかしら。
まぁスバル一人のほうが言いやすいからいいかな
「あの……さ。スバル」
「どうかしたの?」
改めて言おうと思うと結構緊張するわね……
ってなんで私告白みたいな状況になってるのよ。
「えっと……その、ね」
「……?」
「その……今回のね。ロストロギアであんたの記憶がなくなっちゃったことは……
私に責任があると思ったから……さ」
なんでこんなことを言ってるのに私の顔は熱くなってるのよ……
あーもう恥ずかしい恥ずかしい!
「だからその……ごめんなさい!」
私は頭を下げ、スバルに謝る。
そんな私をスバルは……
「……ぷっ」
噴出していた。
「……何よ」
「だって"ティア"そんなことで悩んでたんだって思ったから……ふふっ」
また笑われた……
いやちょっと待って……
今……こいつ……
「スバル、もしかしてあんた記憶が……」
「えー、私記憶無くしちゃっててわからないー」
あーもうまったくこいつは!こいつはぁ!!
私はすっっとスバルのところへ行き、彼女の頭を両手で掴む。
「あんたってのはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「いひゃいいひゃいーいひゃいよティアー!」
そんなことをやっていると部屋の扉が開き、「」さんたちが入ってくる。
「お、もうティアは仲直りできてたか」
「『』……もしかしてあんた最初から全部……」
「さぁー何のことでしょうかねー」
知らなかったのは私だけだったみたいね……
「もう……本当に心配したんだから……」
「ごめんごめんティア、でもティアがそんなに私のこと心配してくれてたなんて」
「そりゃあ……パートナーだし」
「えへへ……ありがと」
スバルは大喜びで私に抱きついてくる。
もう……まったくこの子は……
「まぁ記憶が戻ってよかったじゃないかティア」
「……ねぇ『』」
「ん? ほべらぁー!?」
とりあえずこいつは殴っておこう。
「でも私の記憶も戻ったし、ティアをもっと好きになれたからめでたしめでたしかな?」
「……あんまりめでたくないわよ」









Side 「」
時間は少し戻ってティアちゃんが部屋に来る前……
「いつもの笑顔のスバルに戻ったな」
「はい!」
「笑顔だけじゃなくてなんだか……」
「雰囲気まで元通りな気がしますよ「」兄様」
確かにさっきまでの少し暗めなスバルはもうすでにそこには居らず、
今俺の目の前にいるスバルはいつもの明るいスバルだ。
「あれ……?」
スバルは目をぱちくりさせ、辺りを見渡していた。
「私……思い出しちゃった?」
なんで語尾にクエスチョンマークをつけてるんだろうか。
「はぁ……なんというか、あっという間に思い出したねスバル」
「私が魔力ダメージで吹き飛ばす必要もありませんでしたね」
「ギンガ姉様……それはダメ」
なんともロストロギアの効果はあっけなく終わった。
でもスバルの記憶が戻って本当によかった……
「それじゃあ『』にも教えておこうかな」
「そうしたらティアにも伝わりますしね!」
俺は携帯を取り出しメールを送っておく。
スバル、元に戻った。
っと。
「んじゃ何か飲み物でも取ってくるよ」
「あ、すいません「」さん」
「いいんだよ。それに記憶が戻ったばかりだしゆっくりしてたほうがいいと思うし」
俺は席を立ち、自販機へと向かう。
そしてそんな俺についてくる二人。
「私も一緒に行きますね」
「ごめんね。「」さん、ギン姉ぇ、ノーヴェちゃん」
そのまま俺たちは部屋を後にした。
ティアちゃんも一人で悩んでいたみたいだし二人でゆっくり話をしてくれればいいかな……
とか思っていたら……
その後『』が壁に突き刺さることになるなんて……






「」とスバル 第8話「無くした記憶と二人なの」Part3






Side Subaru
機動6課に戻った私たちを待っていたのは赤い髪をした女の子でした。
「スバル姉さん!」
私の姿を見たとたん、すぐさまこっちに駆け寄ってきた。
この子は今私のことを姉と呼んだ。つまり私の妹なのだろうか?
「えっと、ただいま」
「うん。おかえりなさい」
いつもと違う……のかどうかはわからないけど、そんな私を見てこの子は
違和感を感じたようだ。
「ノーヴェちゃん。実はね……」
「」さんは私が記憶喪失だということを教えてあげているみたいだ。
ノーヴェ……とそう呼ばれたあの子はかなり驚いている様子。
「それ……本当なんですか」
「うん……」
「」さんと話をした後、こっちに近づいてくる。
「私のことも忘れちゃったんですかスバル姉さん!」
「えっと……そう、みたいです」
赤い髪の女の子、ノーヴェちゃんは少し寂しそうな顔をしていた。
私はこの顔を覚えている……?
……よくわからない。
「どうやったら記憶が元に戻るんですか!?」
「元に戻ることは戻るらしいんですけど、それもよくわからないのよ」
腕を組み三者三様に私の記憶を戻す方法を考えてるみたい。
「……魔力ダメージでぶっ飛ばす?」
「ノーヴェちゃん……そんなギンガさんじゃないんだから」
「え!? 「」さんの中での私のイメージが今理解不能になりましたよ!?」
私の姉はいったい何者なんですか。
「え、いやだってスバルにぶっ飛ばされて元に戻ったじゃないですか」
「アレは家族愛ゆえの結果です!」
そして私は一体この姉に何をしたんだ。
「まぁとにかくそんな力技はダメだよ? ノーヴェちゃん」
「はい……」
「私はスルーですか!?」
なんともにぎやかだなぁ……
「あ、あの……」
「どうかした? スバル」
「いつもこんなに賑やかだったんですか?」
「あぁ、だいたいいつもこんな感じかな」
……だとすると私は毎日が楽しいんだろうな。
きっといつも笑顔でいれる気がする。
「あら、スバル」
「え?」
「いつもの笑顔に戻ってるわね」
いつのまにか私は笑顔に……笑っていたみたいだ。








Side 『』
「で、いつまで落ち込んでるんだ?」
ティアは自分の……いやスバルとの相部屋には戻らず、俺の部屋に来ていた。
……いい加減ドアノブは直さないといけないかもしれないな。
無用心すぎる。
「……いいじゃない」
「お前がそう思うんなら俺は何も言わないけどな」
俺は何も言わない。
これはたぶんティア自身の問題だろう。
だから俺は何も言わない。
「……何も言わないの?」
「うん」
即答するとベッドの上から俺の枕が飛んできた。
「……」
そっちを振り返ると無言のままティアが俺を見つめていた。
「はぁ……スバルのことが気になるんなら素直に行ってくればいいのに」
そんなことを言うと再び枕が飛んできた。
……俺のベッドには枕は1つしかなかったはずなんだが。
「……」
今度はふくれっ面で俺を見つめてくる。
そんな顔もかわいいぞ。
「素直じゃないのがティアだが……スバルが自分をかばったから……か?」
「……うん」
それで責任感じちゃって素直に近づけないわけ……か。
そして当の本人は記憶をなくしちゃってる、か
「はぁ……だったらなおさらスバルのところにいってやれよ」
「いけないからあんたのところにいるんでしょ!?」
「ティア、たぶん俺がスバルだったら怒ってるぞ」
「え……」
何も言うつもりはなかったはずだが……
これは俺が背中を押してやらないとダメっぽいな。
「今のティアは逃げてるだけだろ。スバルが記憶喪失になったことからさ」
「……」
「それに責任を感じるんならさ、スバルの傍にいてあげなよ」
「……うん」
そのままティアは俺のほうへ寄ってきて、俺に抱きついてきた。
「ごめん『』、私子供だった」
「俺からすりゃ十分子供だよ。でも当たる感触は大人だなぁ……」
「……!? あんたって奴はぁぁぁぁぁ!!」
気がついたときには俺は枕に埋まっていた。







「」とスバル 第8話「無くした記憶と二人なの」Part2






Side Teana
「……記憶、喪失……ですか」
私たちは機動6課医務室からマリーさんのところへ来ていた。
普段スバルやギンガさんが身体検査を行う場所らしい……
スバルはいつもと違いずっと無言のままで誰とも話そうとしていなかった。
「えぇ、おそらくはロストロギアの影響ですね」
「元には戻らないんですか!?」
「あせらないでください「」さん、ロングアーチの調査によるとこの記憶喪失は
あくまで一時的なものだそうです」
その一言で「」さんは安心したようだ。
「……ただ」
しかしマリーさんは言葉を濁す。
「ただその、いつ治るとかはまだわからないんです」
「大丈夫ですよ。治ると分かってるんならいつもどおりいるだけです」
強い……人だなぁ「」さん。
私がもし同じような状況に置かれたらこんな風にいられるだろうか?
マリーさんと話をしていると検査室からスバルとギンガさんが出てくる。
「大丈夫? スバル」
「うん……平気ですギンガお姉さん」
呼び方一つでもこんなに違和感が生まれるものなのか……
その呼び方をされてもギンガさんはいつもどおりの顔をしている。
……いや顔に出してないだけなのかもしれない。
「スバルっ!」
「は、はい!?」
あんまりうれしかったのか「」さんは音の速さを超えるかのようにスバルへ駆け寄る。
「心配したんだぞ……スバル」
「あ……はい。すいません……えっと「」さん?」
やはり記憶がない……んだなぁ。
いつもなら飼い主を見つけた犬のように近づいていくというのに……
「ごめんないさい……私の彼氏さんなんでしたっけ」
「うん……」
「やっぱり思い出せないです……」
「いいんだよ。ゆっくり思い出していけばいいよ」
そんな二人をじっと見ている私、そこを後ろから『』が頭を叩いてきた。
「ありゃ近づけないな」
「何よ……」
「いや寂しそうにしてたからさ」
はぁ……なんでこう私は顔に出てしまうのかなぁ……
とりあえず『』は軽く殴っておいた。








Side 「」
「とりあえず機動6課へ帰ろうか」
「はい」
スバルの返事にははいつものような覇気がない。
隣にいるギンガさんも悲しそうな顔をしているような気がする。
「まさかこんなことになるとは思いませんでしたよ」
「そう……ですね「」さん。でも前に私が自分を見失ったときはスバルがちゃんと
分からせてくれましたから……今度は私の番ですね」
俺とギンガさんの話をしている少し後ろ、そこにスバルはついてきている。
「スバル?」
「……はい」
「どうかしたのか?」
「あ……いえ、「」さんギンガお姉さんと仲良しだなぁ……と思って」
そっか……さっき俺と自分が彼女だって言ったのに俺とギンガさんがずっと一緒に
話をしてたから……か
「あら? スバルもしかしてちょっと嫉妬かしら?」
「え!? べ、別にそんなのじゃありません」
……
こういうスバルも新鮮でいいなぁ……
というか俺これ何度目のセリフだろうか。
「でも安心したよスバル」
「え?」
「記憶がなかったとしてもさ、やっぱりスバルはスバルだよ」
俺は自然とそんな言葉を発していた。
「……前からこんなだったんですか? 私」
「どちらかというともっと「」さんラブ~だったかしら」
「……///」
ギンガさんがそんなことを言うとスバルは顔を真っ赤にしてしまった。
「も、もうギンガさん! そんなこと言わないでくださいよ!」
「えー、でも本当のことじゃないですか」
「……///」
そのときは気付いていなかったけど、俺たちはスバルが記憶を失ったのなんて
忘れてしまったかのような空気になっていた。
そう……いつもどおりなんだ。
そんなこんなやっているとすでに目の前に機動6課が。
……相変わらず時空を跳躍するかのようだ。
「よ、おかえり」
そこにはすでに『』が立っていた。
「お前さっきまで一緒にいなかったか?」
「なぁに、俺は交通手段を使ったまでだ」
だったら俺たちも乗せていってくれればいいのに……
「あーそんな顔すんなって。実はうちのお姫様が少々ご機嫌な斜めでな」
「ティアちゃんが?」
「あぁ……どうにもスバルの件で責任感じてるみたいでな」







「」とスバル 第8話「無くした記憶と二人なの」Part1






Side TEANA
「まったく……なんで機動6課がレリック以外のロストロギアの任務をしなきゃいけないのよ」
私はそう愚痴をこぼす。
無理もない、レリックかと思われた反応も来てみれば何の危険な反応のないもので、
計測機械の誤作動か何かのせいで緊急出撃をさせられてしまったのだ。
「まぁまぁティアー、そう言ってないでちゃっちゃと封印して帰ろーよ」
機動6課フォワード陣は完全防備で出撃したが、レリックどころがガジェット1体出現せず
戦闘も行われなかったため、自分の出番はないなとスバルは伸びをしていた。
「そうね、でもこのロストロギア結構封印に技術がいるみたい。キャロに任せるしかないわね」
見つかったソレは3つ、1つはすでに封印済みでもう1つは今エリオとキャロが封印を
している途中だろう。なんともあっけない事件である。
「そういえば前もあっけない事件の直後に大変なことがあったね」
「そうね……あの時はほんと大変だったわ……」
少し前の事件、なにも起こらなかったロストロギアの影響によって私たちは過去へと飛ばされた。
あの時とよく似た状況である。
「……まさかねぇ」
何も起こらず暇というのはあるが、あの時のようなことがまた起こるのは勘弁して欲しい。
『こちらライトニング4、ロストロギアの封印処置終わりました。そちらの3つめに向かいますね』
二人してぼーっとしていたらエリオとキャロの二人は黙々と仕事をしていたようだ。
……ちょっと悪いことをしたかな。
『了解。さっさと終わらせて帰りましょう』
「さてと……今回はなにも起きないみたいね」
「前の時は持って帰った後で起動したんだよ?まだ分からないよ」
「不吉な事いわないでよスバル……」
そんなことを言っていたせいなのだろうか。
目の前においてあったロストロギアが急に紫色の光を放ち始めたのだった。
「……えっ!?」
「ティア!危ない!」
………………
光が収まってどれくらい時間がたっただろうか。
私はスバルに押し倒された状態で気がついた。
エリオとキャロがまだ来ていないところから見るとさほど時間がたったわけではないのだろう。
「あたた……スバル大丈夫?」
私はとくに体の痛むところはない、スバルがかばってくれたようだ。
しかし……スバルから反応がない。
「……スバル?」
スバルは私の上に覆いかぶさるようにして意識を失っていたのだった。









Side 「」
出撃から帰還し、すでに2時間。
スバルの意識はまだ戻っていなかった。
「スバル……」
医務室のベッドに彼女は眠ったままだった。
「回収したロストロギアについてロングアーチが詳しく調べてますから、
もうしばらく待っててくださいね」
白い制服を身に纏ったシャマルさんも心配そうな顔をしていた。
どんなロストロギアの影響なのかわからない現状では彼女もそうそう手が出せないらしい。
俺はそういう知識もないし、医療知識もない。
こうやってじっと手を握ってやってるだけってのは少し寂しくなるな。
「……」
俺の座っているベッドとは反対側にティアちゃんも一緒に座っていた。
彼女も今回のことは自分に原因があるのではないかと思っているかもしれない。
「……ごめんなさい「」さん」
「え?」
ティアちゃんは俯いたままスバルの手をしっかりと握り、涙を流していた。
「私があんな油断してなかったら……スバルはこんなことにはならなかったのに……」
「ティアちゃん……」
俺はスバルの手を握っているのとは逆の手を伸ばす。
いつもスバルにするようにティアちゃんの頭をわしわしと撫でてあげた。
「気にしなくてもいいんだよ。それにスバルが起きたときにティアちゃんが泣いてたら
スバルも悲しむし……さ」
「「」さん……」
「だからさ、泣かずに待ってようよ」
そのままティアちゃんは涙を拭い、撫でられたままだった。
「……人の彼女とるなよ? 「」」
医務室の入り口、扉のよこでお盆を片手で持った『』がポツりと言う。
……というかいたのか。
「別に俺にはスバルがいるし」
「それもそうだな」
『』はスバルの寝ているベッドの横にある机にお盆を置き、そのままティアちゃんの隣へ座る。
「で、様子はどうよ?」
「まだ寝たまま……大丈夫なんだろうか……?」
「まぁ周りの待ってる人間が暗くなってもしかたないし、飯持ってきたから食おうぜ」
……さっき俺が言った言葉じゃないかそれ。
というかもうそんな時間だったのか……『』は俺とティアちゃんがここにいると知った
上で、3人前の料理を持ってきてくれたようだ。
「すまんな『』」
「まぁ気にすんな」
こいつはこいつでスバルのこと心配してくれてたみたいだな。
……今度またなにか礼をしておこう。
「もしかして飯の匂いさせたら起きるかもな」
「あんた……」
「いや、さすがにそれはないと思うぞ『』……」
こんな空気でそんなことを言える『』は空気が読めないのかそれとも俺たちに元気を
出させようとしてるのか……どっちなのだろうか。
「……ぅん……」
「スバル!?」
ご飯の匂いに釣られたかどうかはわからないがスバルはどうやら意識を取り戻したらしい。
「……」
「大丈夫かスバル、どこかおかしなところはない?」
「……誰、ですか?」



「」とスバル 第8話「無くした記憶と二人なの」





さらさら
OH当たっちまったい
今日は実家のぬこもでさらさらしとくかな050119_1057~01001.jpg


ノエル・アンダーソンの下着姿が見れるのはガンダム戦記の漫画だけ!
メタルギアOPS+のエクストリームもなんとかクリアしました
こんなんでフォックスハウンド取れるとかどんな腕してるんだろうか

あと武器持って行けるミッションも欲しかったなぁ



次はこれ
20071014224205.jpg



ガンダムバトルクロニクルです
とりあえずまぁ連邦→連邦→ティターンズと進み、グリプス戦役までクリアしました
ティターンズは最高の職場なんよ

一年戦争ではジムスナを使い、デラーズ戦ではジムカス、Fbを、グリプスではメッサーラを使いました

というかノイエの強さはさすがというかなんと言うか……
まさかあそこまでやられ続けるとは思いませんでした

まぁなんだ
ティターンズでジムクゥエルが使えないってどういうことだ
で、美味いのか?
すいません今日の「」スバPart4はおやすみです


犯人はこれ
「メタルギアソリッドポータブルOPS+」


前作OPSを何週したか分からないほどのめり込んでやっていたので
ついつい買ってしまったわけですが……
ミッションモードのマゾさ加減最高じゃないですか
武器からレーションに至るまで現地調達
無印OPSに比べると難易度が格段に上がっている気がします

とりあえずハードまでは難なくこなせたんですが……
エクストリームがヤバすぎますね
クリアどころか途中でキャラ死亡→リセットの嵐ですよ
そしてステージを進めてもまともな武器すら手に入らない
あれですか
CQCが最強なんですか

首絞め気絶時間もかなり短くなっている上、殴って気絶させたら星一つとかどれだけ
とりあえず制限時間内にゴール到達及び強制アラートが鬼過ぎます
でも楽しいんですけどね

ゲノム兵とかはエクストリームでしか出ないらしいですし
でもキャンベルとかはどうやって自キャラにするのでしょうか?


明日にはガンダムバトルクロニクルが届く予定なので今日中にはエクストリームをクリアしておきたい気分……
いよっし
二次裏見ながらアマゾンで新商品を見ていたら……
SICギャレン、カリスがまた出ているじゃないか!

即購入即購入


これであとは剣崎のみになった……
もうどこかで2倍の値段に跳ね上がった中古を探すしかないのかなぁ



それじゃあ8話書き始めますね
わふー
DVD3巻
ふらっと都会に出てみたので

・リリカルなのはStSDVD3巻
・キミキス2巻

等を購入しました
常時私が住んでいる場所はまぁなんというか未開の土地なもので…


で今更ながらDVD3巻の感想でも
・第7話ホテル・アグスタ
テレビ放映時のおっそろしい作画の大半は修正されていて
ドレスを着ていたババ臭いなのはさんの姿もよくなってましたね
縦に長いのは設定資料集からなんでもう気にしません
ルールーのインゼクトの姿も完全に修正
というかテレビ放送時のあの姿は一体何だったのだろうか
とりあえずシャマルさんの乳
乳です
うん、乳です


・第8話願い、ふたりで
かの有名(?)ななのはさんによるティアナ撃墜シーンのある問題な話
なのはさんの顔の修正は賛否両論な感じですが
私としてはDVD版のほうが好きですかね
……テレビ版の顔が怖すぎるってのもありますが
あれは薬やってますよね絶対
「」スバ当初のキャロはあんな顔をしていたんだと思うよ
でもまぁとりあえずこの話でも増量されたスバルの乳です
乳だよね
そう、乳だよ



・第9話たいせつなこと
ティアナは幻術と射撃しかできない凡人だから……
という昔「」ちゃんの作ったのを思い出してニヤニヤしてる俺マジキモい
シグナム、働くの巻
※しばらくチャージのため出番はありません
管理局の録画能力は世界一ですね
盗撮としかいえないですよなのはさんの実家とか
しかしはぁ……乳が足りない
やっぱり乳ですよ
乳ですよね






「」スバの次の話についてはまだ構想中です
というかネタがなーい
うん
「」スバ2.5話書きあがりました
やっぱり短いよこれー




サウンドステージ03を聞きました
アギトさんの良妻賢母っぷりとチンク姉ぇのお姉ちゃんっぷりには涙を流さざるをえない
DVDのパッケージではなのはさんとスバルが皆勤賞中(4巻現在)ですが
SSでは隊長3人とリインが皆勤賞
地味にどのパッケージにもリインⅡが居て噴いた



次回の話はまだ未定、及び来週から再開予定です
再開って書いたら最下位って出るうちのチームカープ
うん
さて長かったタイムスリップ編3つを上げました
まぁ手直ししたのは5話ラストくらいですが

「」スバ2.5話に昨日から書いてますが
全体的に話が短いので他キャラの話も付け加えたいと思います
正直2回で終わるような内容を4回に分けるので
水で薄まりすぎたカルピスのような状態です



リトバスサントラがアマゾンから到着しました
何も起こらなかった世界こえぇー
ついでに注文した装着変身ロッドフォームとアックスフォームも到着
釣竿なげぇー
「」とスバル 第7話「思い出は夢の彼方なの」Part4








Side 「」
俺がナカジマ家で居候をするようになって早2週間。
養子として迎えられたスバルもギンガさんももう生活に慣れ、
クイントさんとゲンヤさんによく甘えるようになっていた。
……無論俺にも。
しかし小さいスバルとギンガさんってのもかなり新鮮ではあるな……
「……」
俺は持っているロストロギアを取り出す。
はじめはクイントさん……地上本部に回収されそうになったけどこれで俺が
帰ることが出来るということを説明したら所持を承認してくれた。
すでに描かれているスバルはかなりの部分が消えてなくなっている。
つまり俺のこっちにいられる時間はあと少しということか……
「暗い顔をしてどうしたんですか?」
クイントさんが暗い顔をしていた俺を心配したのか話しかけてくれる。
もちろんその足元には娘が二人両足に引っ付いていた。
その二人の顔も俺を心配しているようだった。
「あ……もう少ししか……時間がないみたいなんで」
「そう……なんですか」
クイントさんは残念そうな顔をしていた。
がスバルとギンガさんはよくわかっていないような顔をしている。
……言わないほうがいいかな。
「あとどのくらいなんですか?」
残り時間……どれくらいあるのだろうか。
もしかしたらあと数分かもしれないに数日かもしれない。
「俺もよくわからないんです」
大人二人が暗い顔をしていたせいか、
「どうかしたの? いたいの?」
スバルが心配してくれたみたいだ。
……これじゃダメだな。
「クイントさん、少しお時間ありますか」
俺はまだ言ってない全てを告白しておくことにした。
それが未来を変えてしまうかもしれない……それでも話す。
「……はい」
二人の娘を家に残し、俺とクイントさんは近くの海岸に向かった。
そこなら誰にも聞かれることはないだろう。
「……俺はもう少しで元いた時間に戻るでしょう。だからまだ言ってなかった
ことを言ってしまっておこうと思いまして」
クイントさんは俺の話を無言のまま聞いてくれていた。
俺はそのまま話を続ける。
「俺は未来で、俺の居た時代でスバルと一緒にすごしている……というかあの
つきあっているというか」
いざ言うとなると少し恥ずかしい。
体温がどんどん上がっていくのが自分でもわかるな……
「まぁ……じゃあ将来スバルは幸せになれそうね」
笑顔でそんなこと言われると一層恥ずかしくなってきた。
「あ、あともう一つ」
本題を伝えておかないと……
クイントさんの未来を。
「クイントさんは今の……戦闘機人の事件を追うのをやめるつもりなんてない
……んですよね」
もちろんと言った顔で頷くクイントさん。
でもそれじゃあ……結局……
「私の未来に何があるのかは……まぁだいたい想像がついたけど、それで私が
どうなったとしても後悔はしないわ。あの子達とゲンヤさんを残してしまう
のはちょっと心残りになりそうだけど」
だけど……
クイントさんはその後にこう続けた。
「近い将来あなたが現れてくれるんならそんなに心配もいらないようだしね」
俺はクイントさんに抱きしめられていた。
その姿はまるで子供みたいだ……
でも俺は泣いていた。
こんな人が居なくなってしまうなんて、そんな未来を想って泣いていた。
「……スバルとギンガをよろしくね」
それが俺の聞いた最後のクイントさんの言葉だった。
ロストロギアの効果はその時すでに発生しており、俺は再び時間を越えようとしていた。
別れの言葉すら言えず、俺はこの時代を後にしたのだった……








Side 『』
日に日に残り少なくなっていく時間。
俺に残された時間はあと少しのようだ。
ティア(小)と一緒にもう2週間近く過ごして、あいつはもう元気な
"今"と変わらないような笑顔を取り戻してくれていた。
俺がこっちに来たことも無意味ではなかったかな。
「『』、きょうはどうするの?」
時間はお昼前、昼飯の準備はすでに終わっている。
……数日分の料理も。
「あぁでも、少し話をしたいんだティア」
俺との別れを切り出さないといけない。
「?」
ティアは頭の上にクエスチョンマークが出ているかのような顔をしている。
うん、かわいい。
「あのだな。俺はもう少ししたら元居たところに帰らないといけないんだ」
「え……」
その一言でティアの顔は凍りついた。
俺だって悲しい、でも言わなくてはならない。
「だから今日はそのことを」
「いやだ!」
「頼むから聞いてくれ!」
俺はティアの両肩を掴んで無理やりこっちを向かせる。
顔にはすでに涙が流れて、その目は俺を見ようとしていない。
それでも俺は話を続ける。
「俺はちょっとしたことでここに来ちゃったんだけど、もうちょっとで元居たところに
帰らないといけなくなったんだ。だからティアを一人にしちゃう。でも俺は絶対お前
の前に戻ってくる。だから待ってて欲しいんだ」
この前会った管理局の職員にはすでに話をしてある。
もちろん未来から来たなんて事は隠してあるが……
「管理局に後ろ盾になってもらえるようにもう話してある。あの人はいい人だから
大丈夫だぞ? だから……だからお前は……」
すでに俺も涙声になっている。
離れたくない、心配だ、一緒に居てやりたい。
そんな考えばかりが出てくる。
「かってだよ……ずっといっしょにいてくれるとおもったのに……」
だから俺は一つのものを用意していた。
「ティア、ちょっと目をつぶって」
この間買い物に出たとき、目に付いたので買っていた。
ティアの髪と同じ……オレンジ色をした石のついたペンダントを。
「これ……」
「お別れだから……なんて思ってなかったけどさ。俺からティアへのプレゼント。
俺の代わり……なんてかっこよすぎるかな」
「う……うわぁぁぁぁぁぁぁぁん」
ついに耐え切れなくなったティアは俺に飛びついてきた。
俺はそれを優しく抱きとめる。
この子の未来を祈って……
「ティア、つけて見せてくれないか?」
「うん」
ティアは近くの鏡へ向かい、つける。
今まで経験がないのか少し戸惑っているみたいだ。
俺はそんなティアの姿に微笑んでいた。子供を見る親の気分はこんなのなんだろうな。
「『』! 見て……」
首にペンダントをつけたティアは俺の居たところに振り返る。
でも……俺はすでにそこにはいなかった。








Side 「」
「あれ……」
俺は眠っていたのかな。何かにもたれかかる風に目覚めた。
「あ、「」さん起きちゃいましたか」
「……クイント……さん?」
ボーっとした俺の頭にはそう見えたらしい。
「むぅー……「」さん私です」
ふくれっ面をして俺を見つめてくる少女、スバルだった。
どうやら俺は元居た時代に戻ってきてるみたいだな。
「でもスバル寝てなくて大丈夫なのか? だいぶ魔力を使ったのに」
「え? 確かに私疲れてましたけどそんなに魔力をいっぱい使ったんですか?」
え……?
何を言ってるんだスバル?
「だから昔に行ってそこで……」
「昔に行って……? そんなことあるわけないじゃないですか」
どうやら完全に覚えてないようだ。
……しかし俺は覚えている。
だったら証拠をと俺はポケットに入っているロストロギアを取り出す。
「あれ……?」
しかしそこにはあのロストロギアは存在せず、一枚の紙が入っていた。
その紙を開いて中を読んでみる。
「……そういうこと……か」
スバルが覚えていないことにも合点がいった。
そして何で俺だけ、いや俺と『』が覚えているのかも。
「その紙どうしたんですか?」
俺が一人でぶつぶつ言っているとスバルは心配そうな声をかけてきた。
……流石に危ない人だったか。
「いや、なんでもないよ」
とりあえず誤魔化しておく。今回あったことは秘密にしておこうかな。
まぁスバルの小さい頃の姿が見れただけでも満足満足。
「あ……そうだ」
昔のこと、といってもさっきまで俺は居たのだから昔というのも少し変だな。
こうやって考えると本当にいろいろな時間を移動したな俺たちは。
「スバルはさ。スバルのお母さん、クイントさん好き?」
「はい! もちろん大好きです!」
スバルは笑顔でそう返してくれた。
その笑顔は本当にそっくりで……綺麗だった。
「……俺もだよ」
スバルに聞こえるか聞こえないか……そんな声で俺はポツリと言ったのだった。








Side 『』
こっちの時代に戻ってきた俺はロストロギアの代わりにはいっていた
一枚の紙切れを読んでいた。
「はぁ……ま、無駄にならなかっただけでもよしとするかな」
一人ポツリとそんなことを言っていると、
「何? どうかしたの?」
隣で寝ていたはずのティアは起きたのか声をかけてきた。
「スマン起こしたか」
「ううん」
だがしかし……つい先ほどまで見ていたのがちっこいティアだったせいか、
目の前の成長したティアを見るのが少し気恥ずかしいな。
なんというか父親の気分。
「さっきね」
ティアはベッドの上に座って話しかけてきた。
「昔の夢を見てたんだ。私の初恋の夢」
それはなんともしがたい夢だな……
俺は子供っぽくちょっぴり嫉妬してしまう。
「どんなやつだったの?」
「それが変な奴でね。料理とか主婦みたいなことが得意で、勝手に私のうちに
来て、勝手に住み着いて、一緒に暮らしてたのに急に居なくなったのよ
……ペンダント一つ残して」
へ……?
それまさか……
「ティア……そのペンダントって」
「ずっと仕舞ってるんだけどね。はぁ……あんたみたいなのが出来たってのに
捨てられないのは彼女失格かしら?」
「そ、そんなことはなぞ!?」
俺はちょっと混乱して何を言ってるのかわからなかった。
つまりあの過去であったことは……
「何言ってるのよ……そんなに初恋の話が気に障った?」
「いや、そうじゃないんだ」
別に昔は違う男が好きだったとかそんな話を聞いたって……
いやちょっと腹が立つかもしれないけど。
今回のは少々……いやかなり驚きだ。
「あの……さティア」
「なに?」
あの時俺は最後まで見ることができなかった。
振り返る直前に消えてしまったから。
「そのペンダントをさ、今度して見せてくれないか?」
「……その、いいの?」
他の男に貰ったものだから……か。
ネタばらしはしないほうがよさそうだ。
「もちろん」
俺は実現できなかったことをもう一度叶えるチャンスをもらえたのかもしれない。








この手紙を読んでいる頃にはすでに「」君と『』君以外は過去に行ったときのことを
忘れているだろう。あのロストロギアは本来は今君達が居る時代の少し先の未来で
見つかったものなんだ。それをちょっとした手違いでその時代に取り逃がしてしまった。
それによって君達がさまざまな時代に行ってしまったことは謝罪しておく。
君達の三度目の時間跳躍によってロストロギアはその力を失い、その直前にいた時間への
関わり以外を全て消去してしまった。それが君達以外の記憶が失われている原因だ。
あと君達の時代の僕は何も知らないから特に何も言わないでくれ。
                           ユーノ・スクライア







「」とスバル 第7話「思い出は夢の彼方なの」Part3








Side 『』
過去に飛んだ俺はティア(小)に夕飯を作ってやるべく、当時のランスター家へと到着した。
「やっと帰ってきたわねティアナさん。……とそちらはどなたでしょうか」
ランスター家の門のところに一人の女性が立っていた。
その人は管理局の制服を着ており、一瞬で管理局職員だと理解できる。
眼鏡をかけ、少しキツめの目をした女性……階級章は一つということはそんなに
地位のある人って訳じゃないのかな。
「……」
その人を見たティアは俺の後ろに隠れ、怯えていた。
「……あなたこそ誰ですか」
明らかに怖がっている。
そんなティアの姿を見たらどうしても俺は敵対的な口調で言ってしまう。
「それはこちらが先に言いました。……まぁいいでしょう。私は管理局
所属の孤児保護施設の職員です」
……孤児……保護。
そうかティアは唯一の家族である兄ティーダさんを失ったんだったな。
「ですからそちらのティアナ・ランスターさんをうちの施設に入っていただく予定でして、
……まぁ本人はかなり嫌がっているので私としても困っているのですが」
ティアはお兄さんとの記憶を大切にしてたな……
だから一緒にすごした家にいたい……のかな
「だからティアナさん、私と一緒に行きましょう?」
管理局職員の女性は笑顔でティアに語りかけてはいるが、ティアは顔も見せないよう
俺にしがみついている。あー……こんなティアも新鮮。
だなんて思ってる場合じゃないので……
「ティア、嫌なのか?」
「……」
ティアはしがみついている手を少し緩め、こっちに顔を挙げ静かに頷く。
……やっぱ嫌なのか。
「嫌……だそうです」
「はぁ……困ったわね」
この人も無理やり連れて行ってしまうのには抵抗があるようだ。
「……俺が保護者にはなれませんかね」
少し小さな声で言ってみる。即却下されそうな提案だが……
俺が出来ることなんてこれくらいだろう。
「……あなた一応私の目から見ても不審者ですよ?」
まぁそう言う反応が普通であろうな!
「というかあなたは一体何者なんですか」
「あ、えーっとあははははは……」
未来から来た、なんて言ったらさらに不審者として見られるだろうな。
そしておそらく連行されそうな勢いだろう。
そんな俺に助け舟を出してくれたのは他でもないティアだった。
「……」
ティアは俺を服の裾をぎゅっと握り、離れようとしなかった。
それを見た職員はついに折れたのか……
「はぁ……この際あなたの素性は気にしません。なによりティアちゃんが
気に入ってしまったみたいですからね……」
怪しいのはそのままだがなんとか保護者的存在になれるようだ。
これで一応一安心……かな。
「それに……」
ん?
「それにかなりのヘタレみたいですし」
おい







Side 「」
「で、こいつを連れて帰ってきたってわけか」
「何か文句でも?」
「ありません」
やはりゲンヤさんはクイントさんに完全に尻にしかれているようだ。
俺はなんとか事情を説明し、それを信じてもらったので、
留置所生活は免れたのであったが……
監視を行うというのでクイントさんの家、つまりナカジマ家に婿入り……
じゃなくて住まわせていただくことになった。
というかゲンヤさんがすごく若く見えるな。
「ははは……」
いやまぁそんなに睨まないでくださいよ。
「あぁそうだクイント、例の話実現しそうだぞ」
「ほんと!?」
何かうれしそうな話でもあったのだろうか、クイントさんは
すごくうれしそうな顔をしている。
「あぁ、近いうちにこちらへ来るらしい」
「そっかぁ……よかったよかった」
やはりクイントさんとスバル、ギンガさんは親子だなぁ……
笑顔がすごくよく似ている。
しかし……なにがあったのだろうか。
「なにかあるんですか?」
俺がそんなこと聞いてしまうものだからまたゲンヤさんの目つきが鋭くなる。
だからこっちを睨まないでください……
しかしクイントさんはそんなことお構いなしに笑顔で答えを教えてくれる。
「えっとね。この間任務で保護した子供二人をうちの養子として来て
もらえることになったのよ。かわいい女の子二人よ♪」
クイントさんの顔は本当に子供のような笑顔だった。
……養子二人。
つまりギンガさんとスバルのことか。
「……あの二人養子だったんだ」
「なにか言ったか?」
「あ……いえナンデモナイデス」
ボソッと言っただけなのにゲンヤさんには聞こえていたみたいだ。
……しかしあの二人養子だったとは。
新事実発覚……だな。







Side 『』
俺はランスター家台所に立ち、夕飯を作っている。
しばらく誰も使っていなかったようで、少し埃を被っているようだったが、
俺はそれを掃除し、買ってきた食材をとりだしていると、
「にんじん……きらい」
ああんもうこの子はまたそんなことを言う。
怒るとか叱るとかそんなこと出来るわけないじゃないか!
「ダメだぞーティア。好き嫌いしちゃ」
でも一応言っておく。
これはもう料理人としてのプライドというかなんと言うか云々。
さてそんなことを言うと悲しそうな顔をするティア(小)に俺の心を
締め付けられながらも、ニンジン、たまねぎ等を切っていく。
今晩のメニューはシチューだ。
これならニンジン嫌いだろうと大丈夫だろう。
……たぶん。
「……いいにおい」
そんなこんなで鍋は温まり部屋にシチューの美味そうな匂いを振りまいていた。
もうちょっとだな。炊飯器ももう保温になっている。
「うっし、できたー」
それぞれを皿や茶碗に盛り、ついでに野菜を切ってサラダにしてみた。
うむ、我ながら良い出来だ。
「いただきます」
「はい、いただきます」
二人で食卓を挟み、手を合わせ食べ始める。
「熱いから気をつけろよ?」
「うん」
シチューをフーフーと冷ましながら食べるティア(小)。
うわやべぇめっちゃかわいい……
「おいしい……」
作ったものとしてもこんなに笑顔でおいしいなんていわれるのはすごくうれしいな。
そして俺はティア(小)と親子のような日々が始まったのだった。







Side 「」
俺がナカジマ家に居候してはや数日、ついにスバルとギンガさんを
養子として迎える日となった。
「おう、とりあえず面倒な書類とかは俺がやってくるから、娘ども
二人の相手はクイントと「」がやっておいてくれ」
今日は珍しくゲンヤさんも笑顔だった。
やはり娘が出来ることをとてもよろこんでいるみたいだな。
「あなた方がクイント・ナカジマさんとゲンヤ・ナカジマさんですか?」
待っていた俺たちは局員と思われる人に声をかけられていた。
「あ、私はナカジマですが、この人は連れ添いさんです」
「わかりました。それではお二人に少々お話がありまして……」
なんだろう……と思いながらも俺とクイントさんは保護施設の一部屋に
招き入れられていた。
「今回お二人……いえナカジマさんの家庭に養子として入られる女の子二人は
戦闘機人ですが……よろしいのですか」
職員は遠まわしなどせず核心から話し始める。
確かに普通の子を養子にするわけではない。
まぁ俺にとってはスバルがなんであろうと関係ないけど。
「構いませんよ。どんな存在であっても私の娘になることに違いはありません」
「わかりました。安心しましたよ」
職員もふっと笑顔になる。この人もスバルとギンガさんのことを
心配してくれているみたいだな……
「あともう一つ、あの子達二人に名前をあげてくれませんか?」
「名前……ですか」
そうか……そういえば最初にノーヴェちゃんたちナンバーズは
スバルとギンガさんをタイプゼロファースト、セカンドって呼んでたんだっけ……
形式番号のみ……だったのか。
「スバルとギンガさん……」
名前のない二人を想像してしまい、俺はそうポツリといってしまった。
「スバルと……ギンガか……いい名前ね。それにしましょう」
え゛……
いいのかそれで!?
「響きもいいし気に入ったわ」
俺は名づけ親になってしまうのか……
「それじゃあ名前も決まったことですし、二人に会いに行きましょうか」
その日、クイントさんとゲンヤさんは二人の親になった。








「」とスバル 第7話「思い出は夢の彼方なの」Part2








Side 「」
まぁ3度目ともなると気絶はしなくなった。
光に包まれ、まぶしかったせいで目を閉じてはいたが、光がおさまり
そのまま目を開くとやはりそこはそれまでの景色とは違う場所だった。
まぁ……予想通りまた時間を越えてしまったらしい。
「ここは……」
周りの景色を見る限りここはミッドチルダのようだ。
というか廃棄区画のよく戦闘の行われる廃ビルの一つのようだ。
そして俺の周りには誰もいない……つまり今回は俺一人ってことか。
ティアちゃんが言ってたようにロストロギアの絵が消えれば元に戻れるらしいが、
手に持っているカードにはスバルの絵が完全に描かれている。
……とりあえずずっと待っているわけにもいかないし、市街地へ向かうか。
ボロボロになっている階段へ向かう俺、なんだかこのビル揺れてないか……?
「……なっ!?」
窓をのぞきこんでいる俺の目の前に人が突っ込んできた。
全身スーツに身を包み、白く長い髪をたなびかせているその姿……
「チンク……ちゃん?」
俺の知っている姿とは違和感があるがその人はまさにナンバーズの一人チンクだ。
「……誰だ? 私の名前を知っているなんて。まぁいい……
逃げねばならないし証拠隠滅ついでだ」
そう言うとチンクちゃんは自身の周りに円形の魔方陣を発動させる。
あれはスバルも何度か使っていたものだな……つまり戦闘機人用の魔方陣……
あれ?確かチンクちゃんのISって……
「IS発動……ランブルデトネイター!」
……遠隔爆破だっけ。
「どこの誰だかは知らないが巻き込んですまないな」
ISを発動させたナイフを回りにばら撒き、その効果によって大規模な爆発が起きる。
すでにこの廃ビルは崩壊を始めている。
巻き込んですまないなんてレベルじゃないよ……
つーか俺死ぬかも。
そんな死にそうな状況なのに俺はチンクちゃんから感じた違和感を思い出す。
あぁ……そうか。眼帯をしていないんだ。
走馬灯の如くそんなことを俺は考えてた。
……走馬灯ならスバルを見るべきですよね俺、彼氏失格だよ……
しかし自由落下を始めた俺の体は空中途中でふわりと止まる。
「大丈夫ですか!?」
俺は蒼い髪の女性に抱きかかえられていた。あれ……? この人は……
「ギンガ……さん?」
「? 誰かと見間違いをなさってるのでは?」
しかしその姿はギンガさんそっくりだ。違いがあるとすれば髪型、
同じようにリボンをしてはいるけどギンガさんと違いこの人はポニーテール。
「あなた……は?」
「私はクイント、クイント・ナカジマです」






Side 『』
はぁ……今度はティアの過去か……
正直このロストロギアに振り回されすぎだな俺たち。
慣れというものは恐ろしいもので3回目の時間旅行に俺は意識を失う
ことなくスッっと地面に降り立……立てずにこけた。
「あだだだだ……」
腰打った……だせぇぞ俺……
俺が降り立った、いやずっこけたけど……その場所は夕暮れの公園だった。
周りの様子から言ってここはミッドチルダのようだな。
というか俺はここを知ってるぞ。
ティアと前にデートでいった公園じゃないか。
「案外全然違う時間じゃなかったり……?」
そんな淡い希望を持ちながら俺は公園を歩き出す。
さすがにもう夕方なのか、子供の姿は少なくなっている。
そんな姿を見ながら歩いていると……
「ひくっ……ひくっ……」
何人かの子供囲まれ一人の女の子が泣いていた。
「こいつかぞくいないんだってー」
「さっさとかえっておかあさんのごはんたべようーぜー」
……いじめか? さすがに見逃すことは出来ないかな……
少々大人気ないかな?
なんて考えてたらガキどもは飽きたのかそそくさと帰っていった。
……見逃すことは出来ないよなぁ
「なにかあったのか?」
俺は意を決してその泣いている女の子に話しかけた。
「ひくっ……おにいちゃん?」
目に涙を浮かべたその少女は顔をあげ、こっちを見ていた。
その顔は……
「ティア……?」
オレンジ色の髪、ツインテールは今よりも短いが……その子は確かにティアだ。
でもその顔は涙でグショグショになっている。
「おにいちゃんじゃ……ない……」
俺の顔をみてさらに泣き出してしまうティア。
いやこれじゃ俺が悪い、というか周りから見たら怪しい人じゃないか。
困った……








Side 「」
「まったく、民間人がなんであんなところにいるんですか」
俺は救助されたあとクイントさん……スバルのお母さんにお説教を受けていた。
うぅ……なんでこんなことに……
「クイントもそれくらいにしてあげたら?
あんなところにいるなんてちょっと信じられないけど」
紫色の髪をした長身の女性がフォローをいれてくれる。
名前はメガーヌさん……どこかルーテシアちゃんに似ているな。
「もうメガーヌ……もし戦闘機人の件でなにか関係のある人だったらどうするの」
「どことなくそうじゃない気がするけどねぇ……」
戦闘機人……スカリエッティ博士を追いかけているんだろうか、
……だとすると十分俺も関係者なんじゃ……
「おい、クイントもメガーヌも無駄話していないで撤収するぞ」
部隊のまとめ役である隊長……ゼストさんはそう叫んでいる。
ゼストさんの声に全員はキリっと背筋を伸ばし、空気が変わる。
「とりあえず君はどこから来たんだ?」
そりゃまぁそう訊かれますよね……どうするかな。
「え、えっと……」
やばいな。未来からですなんて言えないしなぁ
しかし何も言わないとさらに……これはかなりヤバいんじゃないか?
「……怪しいな」
「私が尋問しましょうか」
指をポキポキさせながらこっちに笑顔で向かってくるクイントさん。
正直かなり怖いです。
「それじゃあ本部まで護送しましょうか」
俺はそのまま地上本部へと連れて行かれるのであった。
うぅ……何もいえないのはツラいものがあるな……
場所は変わって地上本部の一室、机をはさんだ向こう側にクイントさんが座っている。
「で……君はどこから来たのかな?」
ニコニコしながらそんなことを訊いてくるクイントさん、俺は笑えません。
もう一度言うが何でこんなことに……もう仕方ないか
「み、未来からです……」
「へぇー」
笑顔で机を叩き割りそうなクイントさん。
スバル、助けてスバルーー!?
「はぁ……で本当はどこから来たの?」
「ですから本当に……」
あぁプルプル震え始めた……ゲンヤさんこの人怒らせれなかっただろうなぁ
……そうだ。
「じゃあこれを見てください」
言って分からないなら証拠を出せばいいんじゃないか。
俺はポケットからロストロギアを取り出し机の上に置いた。
「……信じろと?」
首をブンブンと縦に振る。ですから笑顔が怖いです。
その後俺は何とか信じてもらうことが出来たのだが……それは数時間後の話である。








Side 『』
「おうちはこっちでいいのか?」
背中のティア(小)は無言で頷く。
俺は公園で泣き出してしまったティアをなんとかあやし、家へ向かっている。
ティア(小)はさっき兄のことを呼びながら泣いていた。
つまりここの時代ではすでにティアの兄、ティーダさんは……
「『』おにいちゃんはどうしてわたしを……?」
おんぶをして以来はじめてティア(小)は口を開いた。
……おにいちゃんかぁ
いいじゃない!
「あーっと、ほっとけなかったんだよ」
未来の彼氏として。
とは流石に言えないので黙っているが、心配なのは変わらない。
道を聞きながら俺とティア(小)は当時のランスター家を目指す。
……が
「あ、そうだ」
「?」
ちなみにすでにティア(小)は俺の背中から降り、
手をつないで隣にいる。
「晩御飯どうするんだ?」
「あ……」
「よければ俺が作るが、いいか?」
その時はじめてティア(小)は笑顔になったのだった。
「うん!」
やっぱりティアは笑顔じゃないとなぁ……
ってなんか俺これじゃあ彼氏というか親じゃないか。
……まぁいいかな。この際親でもなんでも。
「ティアは何が食べたい?」
「なんでもたべるよー」
じゃあ俺の得意料理でも披露してやるか……
俺はフフンと意気込み売り物に手を伸ばしていった……
「ちょっと買いすぎちゃったかなぁ」
両手にぶら下げている買い物袋ははちきれんばかりの量の食材が詰まっていた。
ティア(小)はというと俺の前をちょこちょこと歩きながら、
たまにこっちを振り返り笑顔を返してくれる。
……なんというかよく俺警戒されずにこんなことになってるな。
愛ゆえ……なんて言ったら殴られそうだ。時間の壁を突破して。
そしてランスター家に到達した俺たちだが、そこには待っている人がいたのだった。






「」とスバル 第7話「思い出は夢の彼方なの」Part1








Side 「」
無事現代に戻れた俺たちは無限書庫に到達していた。
「……戻ってこれたみたいだな」
出発した場所と同じところに戻してくれるとは……
律儀なロストロギアだな。
だが過去へ飛ばされたときとは違いまわりに人は居なかった。
一緒に居たけど過去にはいなかったギンガさんたちはここには居ないようだ。
俺の背中ではスバルがいまだ寝息を立てていた。
カートリッジ全弾使用した上に自分の魔力が底をつくほどの一撃を放ったんだ。
そりゃあ疲れるよな……
あとでお腹いっぱい食べさせてやらないとな。
そのまま皆で機動6課へと戻るとそこには心配そうな顔をしたギンガさんたちがいた。
「あぁスバル! それにみんなどこへ行ってたんですか!?」
駆け寄ってきたギンガさんは今にも泣きそうな顔をしていた。
ティアちゃんと『』のところにはセインちゃんとディエチちゃんが同じように駆け寄っている。
「実はですね……」
俺はそれまであったことを説明した。
皆耳を傾け、黙って俺の話を聞いていた。
「そんなことが……」
さすがのギンガさんも驚きを隠せないようだ。
そりゃそうだろう……スバルがみんなと協力したとは言えなのはさんすら
敵わなかったような相手を倒してしまったのだから。
「なんでそんな面白そうなところに私も連れて行ってくれなかったんですか!」
……まったくこの人は……
本当にスバルと血が繋がっているのだろうか……
というかどこまでが本気でどこまでが冗談なのかわからない。
「「」兄さん」
姉妹達と話をしていたノーヴェちゃんが俺に話しかけてきた。
「どうしたの?」
「チンク姉に無事を報告してきます」
笑顔でそう言うとそのままとたとたと行ってしまった。
……気を利かしてくれたのかな?
とりあえず俺はこの背中のスバルを部屋まで運んであげるかな。
「それじゃあスバルをベッドに寝かしてきます」
「「」さん」
「なんですか?」
スバルの部屋に行こうとした俺はギンガさんに呼び止められた。
「襲っちゃダメですよ?」
「しませんよ!」
何を言うんだこの人は……って俺も顔真っ赤にしたらこの人の思う壺じゃないか。
……こっちを見てるギンガさんはすごくいい笑顔だった。
畜生……
とりあえずさっさと運ぼう……







Side 『』
「なんとか無事に帰ってこれたみたいだな」
俺はティアとつないでいた手を離し周りを見回していた。
うん……たぶん現代の無限書庫だろ。
本とか整えられて……ると思うし。
「はぁ……なんだかどっと疲れたわ」
横ではティアが俺に寄りかかってきた。
なんだか照れるじゃねぇか……
「ティアもお疲れ様、だな」
俺はティアの頭を撫でてあげてみた。しかし反応がない。
「すぅ……すぅ……」
あらやだこの子立ったまま寝ちゃってるわ。
まぁ疲れてたんだろうから仕方ないかな……
「あれ、ティア寝ちゃったッスか」
「かわいい寝顔だなぁ……いたずらしたくなる」
おいおい。
「ダメだよディエチ、この後パパがいたずらするんだから」
「あぁそっか。それは失敬」
おいおいおいおい、ちょっと待て娘ども。
俺だってしたいけど、時間に追われてだな……
うん。ヘタレだね俺。
「はいはいいたずらなんてしませんよ。しかし寝ちゃったティアをどうするかな」
「部屋に戻ればいいんじゃないッスか?」
「まてウェンディ、部屋には「」さんとスバルさんが居る。つまりパパは
ティアママに手を出せないじゃないか」
だから手は出さないって。
「さすがディエチだね。セインさんもその洞察力が欲しいよ」
ヨヨヨと泣きまねをしているセイン。
お前は今のままでもかわいいよ。だから変わらなくていいんだよ。
というか変わらないでください。
「まぁ『』パパ部屋にでも連れて行けばいいんじゃない?
そのあとしっぽりムフフといきたいものですなぁ」
ウェンディついに脳まで筋肉に……
まぁそのアイデアはいただきだな。
「そうだな。じゃあ俺の部屋にでも連れていくか」
「……パパなんか傍から見たら危ない人に聞こえるよそれ」
「うるさい」
愛に年齢差は関係ありませんよディエチさん。
「それじゃあ二人で仲良くやってくださいッス」
「『』パパの部屋の棚にアレは入れてあるので使ってくださいね」
うちの娘どもはいと恐ろしきかな……
というか勝手に入りよったな!? ディエチ!
「ってお前らは来ないのか。一番楽しみそうなことなのに」
「行きたいのは山々なんスけどねぇ、戦闘で消耗しちゃったしボードも
壊しちゃったんでドクターに謝りに行くッスよ」
「ちなみに私とディエチはその弁護にね」
あぁそうか……
ウェンディも一緒に戦ってくれたんだっけ、今度また美味い飯食わせてやるか。
「ウェンディ、ありがとな」
「これくらいいいッスよー」
3人娘はそのままスカリエッティのラボへと向かっていった。
さて……
俺は部屋に戻るか。








Side 「」
背中からずっと寝息が聞こえている。
「すぅ……すぅ……」
この規則正しい寝息に俺も安心させられるような気がする。
「……」
背中にここちよい感触を受けながら俺はスバルを背負い部屋の前まで来た。
えっと鍵は……
俺はズボンのポケットを探す。
「……あれ」
鍵と一緒に出てきたもの。
それは……あのロストロギアだった。
「おいおい、あれはティアちゃんが持ってるはずだろ。
なんでここにあるんだよ……」
俺は部屋の鍵を開け中に入る。
とりあえずロストロギアのことは後回しだ。
スバルをベッドに寝かせ、布団をかけてやる。
……もうこの子は何時間眠っているのでしょうか?
よく食べよく眠る……本当に子供みたいな子だからなぁ。
だからこそよく成長して……いかんいかん邪心は捨てよう。
俺は出てきたロストロギアを見つめる。
なんでここにあるのか、というかなんで俺が持ってるのか……
謎だらけすぎるな。
まぁロストロギアなんだから謎はつき物なのだろうけど……
そんなことを考えながらぼんやりとスバルの頭を撫でてあげていると、
急にロストロギアが光を放つ。
「くっ、またかよ……」
ロストロギアが放つ光は一つの形を成し始める。
それは……スバル。
つまり次はスバルの時間のどこかってことか……
もうこうなったら逃げられないだろうし覚悟を決めろ俺。
そして俺は光に包まれた。






Side 『』
俺はティアを抱っこして部屋に向かっていた。
そのなんだ、さっきまでおんぶしてたんだが、
いろいろ俺の精神衛生上キツい感触がありまして……
俺の一部がとても元気になりそうなので持ち方を変更させていただきました。
……ほんと娘どもの思う壺じゃないかこれじゃあ。
「はぁ……」
いろいろと自己嫌悪しながらも俺の部屋まで到達する。
「とりあえず寝かすか……」
ベッドまで運ぶ、上着ぐらいは脱がすか。
「ティア、脱がすぞー」
寝ているけど一応確認を取る。
いや俺はいたって健全なことをしようとしているんだぞ?
「ぅん……」
お願いしますから艶かしい声を出さないでください。
俺はなんとかティアの上着を脱がす。
まぁ5分くらいかかったのはヒミツだ。
「ん?」
ポケットから光が漏れていたので、俺は光を放つそれを出してみた。
これは……
「ロストロギア……」
俺たちを2度も過去に飛ばしてくれた厄介な奴じゃないか。
というかこれが光を放ってるってことは……
「もしかして……」
俺の予想は的中している。
もはや回避は不可能だろう……あぁまた過去か……
一体誰の……
「……え」
ティアの上着から出したロストロギア、
俺の手の中にあるそれには、ティアの絵が浮かんできていた。
つまり俺が行くのはティアの過去ってことか……
俺は観念して光に身を任せた。







「」とスバル 第6話「夢の終わり、時の交わり」Part4









病院の屋上での戦闘を背にして、俺達は逃げていた。




Side 『』
「ティア、本当にこれでよかったのか?」
本当に俺は無粋なことを言っていると思う。
未来の隊長たちが殺し合いのような戦いをするというのに、
その中に行けといっているようなものだ。
「いいのよ! ……私が行ったって何が出来るわけでもないし」
こんなに悔しそうなティアの顔を見るのははじめてだ。
でもそれは……スバルも一緒のだった。
自分達の無力に泣いている。
……俺はどうすればいい。
「ふぅ、やっと合流できたみたいだね」
そんな俺達の上から声をかける人物、その人は元の姿に戻っていた。
「ユーノさん……」
「なのはたちははやてとの戦いを始めた頃……かな」
……!?
今なんて言った?
「はやてさん……と」
俺達と暮らしていたはやてさんは現代のはやてさんとはまったく違い
魔力は感じられたが、魔法を使うようなことはなかった。
いや、あれは使わないんじゃなくて知らないんだ。
だからこの時代のはやてさんがなのはさんたちと戦う?
悪い冗談にしか聞こえない。
「……すべてのページの集まった闇の書の力にとりこまれたはやては
騎士を奪ったこの街を破壊しようとする。以前はなのはとフェイトが
それを止めたんだけどね。今回は前回より日数が早まってる……
おそらくティアナのリンカーコアを蒐集したのと、二人の探索にも力を
入れていたせいでシグナムたちをどこかで見逃していたんだと思う」
ユーノさんは自らの考えと以前起こったことを説明する。
俺達がいたことによって歴史を狂わせてしまっている……のか。
「でも結果的に同じようなことが起きているから……大丈夫なのだろうと思うけど」
ユーノさんも少し不安な顔をしている。
これから起こることを知っているからこそ……なのだろう。
そんな暗い顔をしている俺たちから少し離れたビルの屋上でピンク色の光が煌く。
「あれは、なのはさん……?」
俺も何度か見覚えがある。あの魔力光はなのはさんのものだ。
「いや……違う。みんなすぐにあれから離れるんだ!」








Side 「」
ユーノさんの説明では、あれは闇の書に蒐集されたなのはさんの力らしい。
つまり巻き込まれたら大変なことになるだろう。
「スバル、大丈夫?」
「……はい」
スバルはまだ覇気がない。
俺たちは走って闇の書の魔法の被害範囲から逃げようとしていた。
そこになのはさんとフェイトさんが現れた。
「みんな大丈夫!? ってあれ……? ユーノ君?」
明らかに歳をとっているユーノさんに慌てるなのはさん。
そうかこっちでこの姿、どころかユーノさんの存在は伏せていたんだっけ。
「なのは、フェイト、近くにアリサとすずかがいるはずだ。助けてやってくれ」
「近くにいる民間人ってのはその二人だったのか。なのはこっちは任せるから私は
アリサとすずかのほうへ行くよ」
「わかったフェイトちゃん。でもここまで離れれば大丈夫じゃないの?」
「大丈夫じゃないの」
本人にあの威力は自覚がないようだ。
その数十秒後、ピンク色の輝きは街を揺るがせる。
こっちはなのはさんとユーノさんが防御してくれているおかげで助かりそうだ。
しかし……
「うぐっ……」
あまりの魔力に耐え切れずなのはさんが吹き飛ばされ、地面にたたきつけられた。
「なのは!」
「ユーノ君……大丈夫だよ」
なのはさんは大丈夫というが俺のような素人目に見ても大丈夫には見えない。
スバルとティアナもなのはさんに駆け寄る。
ユーノさんは簡易治療魔方陣をしくとこちらに来てつぶやいた。
「まずい……なのはが闇の書を倒さないとはやても、いやこの世界が崩壊してしまう」
この人は本当に世界を救っていたのか。
さすがはエースオブエース、なんていってられない状況。
「それ……私がやります」
ユーノさんの言葉に固まっていた俺たちを融解させたのはティアちゃんの一言だった。
「無茶いうなティア! なのはさんが負けるような相手だぞ!?」
「それでも、こんなことになったのは私の責任だから。勝てるかどうか分からないけど
……でもはやてさんを、みんなを助けたいの!」
『』の静止も振り切り、行こうとするティアちゃん。
「「」さん……」
しかしスバルはまだ怯えていた。
「スバル、俺がこんなこと言うのは卑怯かもしれないけど……さ。スバルはどうして
魔法を使おうと思ったんだっけ?」
「わ、私は……」
俺に出来ること。
俺は戦うことなんて出来ない。
でも……
「人を……守るためだろ? なのはさんに助けてもらったときみたいにさ、今度は
なのはさんを守ってあげてくれないか……?」
卑怯だって言われたっていい。
嫌われるようなことを言ってるのは自分でもわかってる。
でも、今のスバルに俺が出来ることはこれだけだから。
「「」さん、ごめんなさい。それとありがとうございます! 私行ってきます。」
「あぁ……それから絶対に帰ってこいな。待ってるから」
「はい!」
スバルはマッハキャリバーを起動させティアちゃんと一緒に黒い翼に向かって行った。
俺に出来ること。
それはスバルの背中を押してあげることと、スバルが帰ってくる場所を残すことだから……








Side SUBARU
「ティア、絶対に勝つよ!」
私はもう後ろは見ない。
だって「」さんが居てくれるのはわかってるから。
待っててくれるから、だから後ろは振り向かない。
「まったく、勝つのはもちろんだけどなのはさんでもキツイ相手なのよ?」
ティアも負けるつもりなんてまったくない。
『』さんは何も言わずにいたのにティアは強いな……
でも私だって強くなる。もっともっと。
そして私たちははやてさん、いや闇の書の目の前に到達した。
「お前たちも私を止めようとするのか……」
その人は涙を流していた。
この世に悲しみしかないかのように……
「私たちはあなたを止めに、そしてはやてさんを助けに来ました」
「だがそれは我が主の望むところではない」
話し合いではすまない。
そんなこてゃ最初からわかってる。でも……それでも……
「はやてさんが本当にこんなことを望んでいるとでも思っているのですか!?」
私はそう叫んでいた。
彼女の悲しそうな瞳が嘘をついているような気がして。
「主は悲しみに沈み、騎士の居なくなったこの世界を望んではいない。故に
私は主の望まぬこの世界を破壊する。それが主の望みだ」
悲しい瞳は空を仰ぎ、こちらを見つめる。
「もう時間がない。行くぞ」
来る、と思った瞬間には彼女はすでに消えて私は吹き飛ばされかけていた。
でも防御は出来ている。
……ほぼ無意識だけど。
「スバル!」
想像以上に手ごわい、でも不思議と力がわいてくる。
私の殴ったそのままティアの方へ攻撃を仕掛ける闇の書さん。
攻撃なんて、させない!
「ウィング……ロード!」
ティアと彼女の間にウィングロードを挟みこみ盾にする。
「これは……」
驚いた目でウィングロードを見つめる彼女、スキが出来た!
それを理解しているティアはウィングロードが消える瞬間、攻撃をしかける。
「クロスファイアー……シュー!!」
至近距離からのティアの必殺技、しかし……
「……なかなかやるようだな」
その攻撃は片手で防がれていた。
一瞬のうちに発生したシールドによって……
「これは……ちょっとヤバいかもしれないわね……」
私たちは正直敗色濃厚かもしれない。
しかし負けそうな私たちの目の前で、彼女に異変が起きる。
彼女が動きを止め、一人の少女の声がした。
『そこに居る人! えっと管理局の人! この子の主の八神はやてです!』
八神……部隊長?
「はやて……さん?」
私とティアはハモってはやてさんを呼んでいた。
そりゃ……いきなりなんだもの。
『その声はティアナとスバル!?』
その後私たちとはやてさんはなんとか内部から止められないか話をしていた。
いやまぁ……うん。
聞いてたけどよくわからなかった。
防衛プログラムとかなんだとか言ってたような気がするけど、
ティアが全部理解しててくれたみたいだからいいか。
「スバル、聞いてたの?」
「え、あ……うん。聞いてた聞いてた」
うわ……ティアすごい目で見てる。
というかバレバレだよ……聞いてなかったの。
あんたねぇ……とか言われたけどとりあえず聞いてないことにする。
『二人とも聞いてる?』
また別の声、ユーノさんだ。
『はやてが管理者として動けているなら、あとは簡単だ。その子を
 全力の魔力ダメージで吹っ飛ばして!』
は……?
「それで……いいんですか? というかはやてさんですよ?」
ティアの的確なツッコミが鋭く入る。
確かにこの人は姿かたちはこうだけど、中身ははやてさんだ。
そんなことして大丈夫なんだろうか……
「と、とりあえずやるしか……ないよねティア」
「そ……そうね」
ユーノさんが言ってることだしやらなきゃならないだろう。
「ティア、考えがあるんだけどいい?」
「あんたの"考え"ってのは私が何言ったってやるんでしょ……
なにするのよ、言ってみなさい」
私はティアに耳打ちをするようにゴニョゴニョと作戦を伝える。
「はぁ……奇抜というかまぁ、それしかないでしょうね」
「じゃあ……」
「やるわよ」
闇の書さんに向きなおす私たち。
これで決めなきゃ勝てない。
「まだ動けないみたいだから今のうちにやるわよ。カートリッジロード!」
プログラムのエラーか闇の書さんは未だに自由に動けないみたいだ。
でも自動で発生するあのシールドを貫かない限り私たちに勝ち目がない。
まずは私からである。
「一撃必倒……ディバインバァスタァァァァァァァ!!」
リボルバーナックルが3発のカートリッジをリロードし、私はフルパワーの
ディバインバスターをあてる。
これなら私たちで一番強い一撃を前面のシールドに与えられる。
「次は私ね!」
ディバインバスターを当てたところにすかさずティアが攻撃を加える。
「今度はダメージ入れるわよ!
クロスファイアー……シュゥゥゥゥト!!」
その前に使ったクロスファイアーシュートとは違い、多くの弾を飛ばすタイプでなく
すべての魔力を一点に集中させる収束型。
しかしそれでもシールドは打ち破れない。
「ダメ……なの!?」
「くそっ……」
あとちょっとダメージを入れられたら私のバリアブレイクでなんとかなりそうなのに……
「諦めたりするなんてスバル姉さんっぽくないよ!」
「そッスよ。諦めの悪い二人だからこそ私たちもいるッス!」
そこに現れた二つの影、行方不明になっていたはずのノーヴェとウェンディだ。
「二人ともどうしてここに!?」
「ティア! 今はそんなこと言ってる場合じゃないッスよ!」
ウェンディはボードにエネルギーを集中させ、撃ち込む。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そこにすかさずノーヴェがブレイクランナーで攻撃を加える。
「姉さん! 今だ!」
「マッハキャリバー! ギア・エクセリオン!」
私のマッハキャリバーから白い翼が生える。
そして残りのカートリッジ全部消費して私はウィングロードを発生させる。
「ウィングロォォォォォド!!」
彼女目掛けてのウィングロードを疾走する私、
もう負けない。みんなが居てくれるから、みんなが手を貸してくれたから。
「バリアァァァァブレイク!! 一撃必とぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
今まで全ての攻撃を防いできたシールドはカケラ一つも残さず粉砕した。
最後の一撃だ。これで決める。
「ディバインバァスタァァァァァァァァァ!!!」
至近距離からバリアなし直撃のディバインバスター。
私の出来る最高の攻撃だ。これで無理なら……
闇の書さんはそのまま海の沖合いまで吹っ飛ばせた。
『成功だスバル、これで防衛プログラムとはやての分離が出来る』
「はぁ……はぁ……やった……?」
私たち二人はもう魔力がつき、意識も朦朧としていた。
でもまだ……やらないといけないことがあるはず……
『……あとはよろしく頼むよ』
「うん。スバルもティアナもよく頑張ったね。あとは私たちに任せて」
「もう一回あれをやることになるとは思わなかったけどね」
「ほなやろか。二人とも」






Side TEANA
「あれ……」
目覚めた私の目の前にあったのは
「ほべぇあ!?」
『』の顔だった。
なんとなく反射で殴っちゃった。
「ティアちゃん起きた?」
「あ……おはようございます「」さん。……おはようございます?」
なぜか自分の口からそんな言葉が出た。
そんなに寝ていたような気はしないんだけどなぁ
「起きたッスかティア」
「ウェンディ、あんた……生きてたのね」
寝起きはダメだなぁ。涙が出やすいよ。
「あーもうティア泣いちゃダメッスよ。会えたんだから笑顔笑顔」
娘にあやされてちゃお母さん失格かなぁ……
「でも、よく無事だったわね」
「あたしもよく覚えてないんだけど、誰かに助けられて気付いたらあそこに
いたんスよ。でティアとスバルがピンチっぽかったから」
助けてくれた……わけか。
本当に助かったんだから……
「ティアナさんは起きたけど姉さんはずっと寝てるや」
「まぁ気持ちよさそうに寝てるし、そっとしておいてあげよう」
「」さんはスバルの頭を撫でてあげていた。さすが彼氏だねぇ……
うちの彼氏は壁際で伸びてるし……
ってあれは私がやったんだっけ。
「……あのあとなにがあったの?」
そうだ。
一番重要なことを忘れていた。
「あぁ結局なのはさんやフェイトさんが残った防衛プログラムの
処理をしてくれたんだよ」
『』がムクりと立ち上がりそう言う。
……ちょっと怖い。
「でも、この時代のじゃなくて私たちの時代のなのはさんたちが……」
いたような気がした。
というか聞こえた。
「あぁ、その時はいたんだけどな。すぐ居なくなっちゃって」
私とスバルを助けてくれたのはなのはさんたちだと、
『』さんは話を続けた。
「ティアナが起きたって?」
そんな話を続けていたらユーノさんが入ってきた。
「みんなお疲れ様。あのロストロギアについていろいろ分かったよ」
スバルはまだ「」さんの座っている隣で寝てるけど、ユーノさんの
話にみんな耳を傾ける。
「あのロストロギアは特定の人間の人生のターニングポイントの時間に飛ばす……
みたいなんだ。だからフェイトはP・T事件、はやては闇の書事件だったわけだ」
それではじめは無限書庫にいたフェイトさんに、次はP・T事件直後に
であったはやてさんで……それぞれ違う時間に飛ばされた。
「ロストロギアの効果発生もかなり不定期に起こるみたいだし、またすぐ起こる
ってことはない……と思う」
「一つ質問なんですけど、どうやって元の時代に戻るんですか?」
一番大切な問題、私たちは帰らないといけない。
「あぁ、カードを見てくれ。その絵がもうほとんど消えかけているだろう?」
私はロストロギアを取り出し見てみる。
最初に描かれていたはやてさんのイラストのほぼ9割がすでに消えていた。
「それがすべて消えたとき時間移動した人間はすべてもとの時代にも戻るんだ。
それじゃあちょっと僕はクロノのところにいってくるよ」
そのままユーノさんは出て行ってしまった。
とりあえず元の時代に帰れるんだ……
ユーノさんが出て行った後すぐにクロノさんが部屋に入ってきた。
……肩にフェレットを乗せて。
「あれ? ユーノさん早かったですね」
「ん?」
ちょっと反応がおかしかったけどクロノさんが話をはじめる。
「君達のおかげでこの闇の書事件も何事もなく解決した。本当に礼を言う」
「ははは……無我夢中でなんとかなったんですけどね……」
私たちは途中までしか出来ていないし……
そんな会話をしている途中、
いきなりロストロギアが輝きだした。
「なんだ!?」
「どうやらこれでお別れのようです。私たちは元居た時代に戻るみたいです」
もうちょっとはやてさんやシグナムさんたちと話がしたかったけど、
こればっかりは仕方がない。
「そうか……それじゃあ君らも気をつけてな」
「はい」
『』は返事をした後、私とウェンディの手をつなぐ。
「もう次は離れ離れにならないように、な」
「もちろんよ」
「ッスよ」
私の手にするカードのイラストが消えた瞬間、私たちは光に包まれた。
そして次の瞬間目の前に現れたのは……
「無限書庫……」
誰かがポツリとそう言う。
……戻ってこれたようだ。
「はぁ……疲れた」
元の時代に戻ってきた私たち。
しかしまだこの中の二人の時間旅行は……終わってなかったのだった。








「」とスバル 第6話「夢の終わり、時の交わり」Part3










Side SUBARU
「ティア……よかった……よかったよ」
私はティアに抱きつき、そのまま涙を流していた。
本当に無事でよかった……
「『』も一緒なの?」
私の後ろから「」さんがティアに聞いていた。
「あ……はい一緒にここのお家にお世話になってました」
『』さんも無事……
あのときの5人は大丈夫……か
「でもなんでなんの連絡もくれなかったの……ティアぁ」
「こっちに来たとき体調をちょっと崩しちゃってね。ずっと家の中に居たのよ」
体調崩しただなんてまた心配してしまう。
「もう大丈夫なの?」
「大丈夫よ。シャマルさんが見ていてくれたし」
ティアは自分の後方に居るシャマルさんを見る。
しかしシャマルさんの顔はどこか暗い。
「あのティアナちゃん、そちらの方は……?」
「あ、はい。私の友達の二人です」
「でもアレは転送の光だし……シグナム達は今居ないし……どうしよう……」
小さな声でシャマルさんが何か言っていた。
私はよく聞こえなかったけど、なにか心配事でもあるのだろうか。
その時電子音が響いた。「」さんの携帯電話だ。
「はい、もしもし」
『こちらエイミィです。ティアナさんとは合流できましたか?』
エイミィさんからのようだ。
あ……こっちからちゃんと連絡いれればよかったんだ。
『それじゃあそっちになのはちゃんとフェイトちゃんに向かってもらっているんで
 一緒に帰ってきてくださいね』
「え……でも戦、いえお仕事はどうしたんですか」
『それが……さっき急に消えちゃったんですよ。その騎士達が……』
「」さんの顔が少し暗くなる。
なにかあったのだろうか……
「スバルさん!ティアナさん!」
そこになにはさんとフェイトさんが合流した。
「どうやらティアナさんに会えたみたいです……あなたは」
「なんで……」
二人ははやてさんの後ろに立っている人を驚いた目で見つめていた。
その人……シャマルさんを。
見つめられているシャマルさんはまさにしまった……と言った顔をしている。
「シャマル知り合いなん?」
「え、えぇ……まぁ……」
明らかに対応に困っているシャマルさん。
私と「」さんはなぜそんなことになるのかがわからない。
「とりあえず立ち話もあれやし、お家に入ろか」







Side 『』
帰ってきたティアやはやてさん、それにスバルに「」と出会えたのかと思ったら
ちっこいなのはさんにフェイトさんまで入ってきた。
俺の知らないところでなにが起こったんだ。
「『』、お前も無事だったか」
「まぁなんとかな。でなにがあったんだこれ?」
「俺にもわからん」
その場に居た人間ですら分からないのでは俺もお手上げだな。
とりあえずお茶でも出すかな。
「主はやて、帰りました」
「はやて帰ったぞー」
そこにシグナムさんとヴィータが帰ってくる。
……だがいつもと何か違う。
すごくピリピリしている。
「主はやて、私は少しそのお客様に話があるので席を外してもらってもよろしいですか」
はやてさんの頭の上にはクエスチョンマークが出ているような様子だ。
「はぁ……まぁわかったわ。部屋におるね」
「じゃあ俺が運びますよ」
「すまない『』」
俺ははやてさんをお姫様抱っこし部屋に向かう。
後ろからティアのにらみつける気配が感じ取れたが無視する。
無視というかまぁなんだ。
仕方ないじゃないか……
「シグナムがなのはちゃんたちと知り合いやったとはなぁ」
「はやてさんのお友達……ですか?」
いつ知り合ったのかは知らないが、俺達の時間では友人……
いや親友だ。別にこのときから仲がよくてももおかしくはないだろう。
俺ははやてさんを部屋まで送り、ベッドの上に座らせてあげる。
「ごめんなぁ『』さん」
「構いませんよ」
はやてさんは深くは気にしていないようだ。
そして俺は扉を閉め、リビングに戻ろうとした。
……が
俺は何かが当たる音を耳にした。
「……? はやてさん?」
再び扉を開き、中を見た俺の目に飛び込んできたのは……
床に倒れたはやてさんの姿だった。






Side TEANA
私は、いや私とスバルは口を挟むことすら出来なかった。
ただただそれを見つめるだけ。
「このまま話し合いで終わらせることはできないのですか」
「我々にも目的がある。そしてテスタロッサたちにも目的がある。
その二つは相反するものであり、どちらかが折れることはない……
ならば話し合いで終わるようなことではないだろう」
「それでも!」
「くどい」
互いに譲れないものがある……
だから話し合いでは終われない。
私もそれは頭では、理性では納得している……
でも、
私はこの八神家の生活を壊して欲しくない。そしてシグナムさんたちが
やっていることをもうやめて欲しい。
そんな矛盾した考えを持っていた。
「我々の居場所が分かってしまったからには君達を無事帰すわけにはいかなくなった
すまない……」
「でも私達もあなた方を逃がすわけにもいきません」
一触即発な空気が立ち込めている。
しかしそんな空気の部屋に似合わない音が響く。
ドタドタと走る……『』の足音。
扉を乱暴にあけ、血相を変えた『』が部屋に入ってきた。
「たっ、大変だ……はやてさんが!」
「落ち着いて『』!」
私はすぐに『』に駆け寄る。
「はやてさんが倒れた!」






Side 「」
はやてさんはすぐに救急車で病院へと運ばれた。
俺やスバル、八神家以外の人間は病室の外で待っている。
薄暗い病院の廊下は俺達の心を表しているようだった。
「はやてさん……調子悪かったんだ」
誰もが無言だったその場で、最初に口を開いたのはティアちゃんだった。
「私……全然気付けなくて……」
『』はそんなティアちゃんを抱きしめてあげている。
また皆無言となりティアちゃんの嗚咽だけ響いていた廊下の扉が開く。
「……逃げなかったのか」
「逃げてもなにも解決しませんから」
「……そうか」
悲しそうな目をして答えるシグナムさん……
いや悲しそうな目をしているのは皆同じだった。
「ここでは場所が悪い、屋上へ行くぞ」
「はい」
屋上への階段へ向かうシグナムさんは
……ティアちゃんに耳打ちをしていた。
「ここからは私達の問題だ。君達はその友人とともに帰れ。」
「でもっ……」
「……我々の戦いに君らまで巻き込みたくはない……共にすごしたのは少しの
間ではあったが、楽しかったよ」
俺達はその場を動けず……見送るだけだった。
「アースラへ戻ります……か?」
「いや、少し歩こう」
病院を後にした俺達はしばらく歩いていた。
誰も病院の屋上を見ようとはしない。
だが……
戦闘が起こっていたのは明らかだった。
俺達では何も出来ない。
俺達が行ったところで戦いなんて出来ない。
……俺達は……無力だった。








「」とスバル 第6話「夢の終わり、時の交わり」Part2










Side 『』
「それじゃあ俺が後片付けしておきますから、二人は買い物に行っちゃってください」
俺はみんなの食べたあとの皿を重ねる。
はやてさんとティアはこの後買い物に行くらしい。
俺達がここに来て以来、ティアはずっと家の中ですごしていた……
というかまぁ俺が大事をとらせていただけであって、本人はすごく不服だった。
「ごめんなぁ『』さん」
「いいですよ。居候の身ですし」
はやてさんは気にせんでもええのに、と言いながら自室へ戻った。
彼女は足が不自由だ。だからシグナムさんが抱きかかえていく。
……あの人も昔は苦労してたんだな。
こんな可愛い子がなんであんなことに……
「……」
「あだっ、あだだだだだだだだ」
そんなことを考えていたら俺の頬が伸びた。
「ひだい、ひだいってティアー」
「あんたのはやてさんを見る目がやらしかったわ。あと鼻の下伸びてた」
「ほめんらさいー」
ティアはふん、とちょっと怒りながら俺の頬から手を離す。
うー……伸びた気がする。いや鼻の下じゃなくて。
「それじゃあお買い物いってくるからね」
「はいはい、いってらっしゃい」
俺は二人を玄関で見送り、皿洗いにとりかかる。
いつもやってることだし特に問題はない。
「それじゃあ『』、あたしもいってくる」
階段をだんだんと下りてきたヴィータさんが言う。
「……それはどっちですか?」
「……近くでゲートボールだよ。たまには行ってやらねぇとな」
……そっちか
俺は"また戦いに行くのか"と聞いてどうするつもりだったんだろうか……
「それなら、はいコレ」
俺は机に置いていた包みを手渡す。
「ん? なんだこれ」
「お弁当ですよお昼にどうぞ。あとちょっと量大目にしてますから皆さんでどうぞ」
実はちょっと作りすぎてしまっただけなのだがそれはなんとかごまかす。
「おう、ありがとな。……ってあたしが何処に行くのか知ってたんじゃねぇか」
バレた。
まぁ朝食のときにはやてさんに聞いただけなんだが。
「まぁいいや、それじゃあいってきます」
「いってらっしゃい」
さて……次は洗濯かな。
そんな俺にソファーに座っているシグナムさんが声をかける。
「……別に君がそこまでする必要はないんだぞ」
「俺がしたいからしてるだけですよ。それにお世話になってますし」
それだけ言うとシグナムさんは黙ったままだった。
俺はそのまま洗濯機で回していた洗濯物をカゴに入れ、庭に向かう。
今日もいい天気だな……
「我に手伝うことはあるか」
「誰ですか」







Side TEANA
「これで全部ですかね」
私はカートに醤油をいれる。
そのカートの隣に電動車椅子にのったはやてさんがいる。
「せやなぁ……あ、お米があとちょいやったわ」
はやてさんが先導し、私達はお米エリアへと移動する。
「みんなよう食べるからすぐなくなってまうなぁ」
私達二人が増えただけでも家計には大きな差が出来るだろう。
なんとかしたいけどこの世界、いやこの時間では私達にはどうすることもできない。
……だからこそ歯がゆい。
「……ティアナ? どないしたん?」
そんなことを考えていて私はボーっとしていたようだ。
「あ、いえ」
私は慌ててお米をカートに乗せる。
「ティアナ、それはもち米や」
「えぇ!?」
……ダメだ。
今は余計なことを考えるのはやめておこう。
「ティアナもずっと寝とったせいでまだ寝ぼすけさんなんかな?」
会計を済ませた後も私はそういわれ続けていた。
うぅ……やっぱりこの人は昔からこうなのか……
そういえば……
「はやてさんは私たちがどこから来たのか……とか聞かないんですか?」
ふとそう思いきいてみる。
「せやなぁ……」
荷物を膝に載せて進むはやてさんは首をひねりながら、ゆっくり言う。
「そう言うことを気にしたってティアナはティアナやし、『』さんは『』さんや
どこから来たとかそういうのは気にせぇへんよ。それにそう言ったらシグナム
やシャマルたちやってどこから来たのかわからんやろ」
確かにシグナムさんたちもこの世界の人間ではない。
こういうことを気にしない懐の大きさのある人間だからこそ
6課なんて立ち上げた……のかな。
……ただ単に気にしないだけってのも……いやこの人なら……
「あ……」
「ん、ティアナどうかしたん?」
「いえ……」
いろいろあって忘れてたけど私スバルたちと逸れてるんだった……
どうにかして連絡取らないと、なのはさんの実家ってどこだったっけ。
あとで調べてみるかな……
でもそのときはまだ、私はこんな生活が続くのだと思っていた。
スバルたちもはやてさんたちも一緒に笑顔で暮らせると思っていた。
「あら、お帰りなさいはやてちゃん、ティアナさん」
「ただいまーシャマル」





Side 「」
アースラで生活するようになって数日。
やっとスバルも落ち着いてきた。
「はい、お昼持って来たよスバル」
しかしそれでも……以前ほどの元気はない。
やはりティアちゃんやノーヴェちゃんが居なくなったことは心身的に辛いようだ。
でも俺が元気づけてやらないと……な。
「ごめんなさい「」さん」
「スバル……」
ごめんなさいじゃなくてありがとうと言って欲しい……かな。
暗い空気が立ち込める俺達だったが、そこに通信が入る。
『二人ともいるかな』
「はい」
ユーノさんは調べることがあると言ってここには居ない。
通信の向こう、エイミィさんの声は少し慌てていた。
『さっきセンサーが反応したんだよ。ティアナちゃんの居場所をみつけれたんだ』
「え……本当ですか!?」
スバルは顔を上げて答える。
その声はすごくうれしそうだ。
『今なのはちゃんとフェイトちゃんは出動してるけど、待っててなんて言えないよね……
 まぁ闇の書の関係者は戦闘中だし大丈夫……だよね』
俺達はすぐに転送してもらうためポートへと移動する。
「スバル、よかったな……ティアちゃんも『』も無事だね」
「はい、はい……」
すでにうれしさで泣き出してしまいそうなスバル。
そんなスバルの頭を俺はワシワシと撫でる。
「泣くのはまだ早いよスバル」
「はい!」
転送準備を待つ俺達にもう一度エイミィさんの声が聞こえた。
『……それじゃあ転送、ってあれ……反応が消えた……?』
「どういうことですか!?」
反応が……消えた?
そんなのおかしいだろう。
『とりあえず消える直前のポイントに飛ばすから、すぐ行くよ』
そしてすぐに光につつまれ、海鳴市へと向かう俺達。
「……スバル?」
「ティア!」
そして俺達は再会するのだった。
しかし……このあと起こることを俺達はまだなにも知らなかった。








「」とスバル 第6話「夢の終わり、時の交わり」Part1








Side SUBARU

私の目の前に広がる光景は真っ白。
「……ここは」
目を覚ました私は……真っ白な天井を見つめていた。
……なんで眠ってたんだろ
「スバル、起きた?」
私の寝ているベッドの横に「」さんは座っていた。
その手にはリンゴとナイフがあった。
「……「」さん? ここは……」
何処なのか、というか私達は海鳴市にいたはずだ。
「ここはアースラだよ。リンゴ食べる?」
「アースラ……ですか」
どういう経緯があったのかはわからないけど私達はアースラにいるようだ。
でも……あの時確か……
「俺もまだよくわかってないんだ。とりあえずクロノさんに来てもらって話をしようと思う」
「」さんは綺麗にリンゴの皮をむき、切っていく。
そんな姿を見ていると私のお腹がくぅーっと鳴る。
「ふふっ、スバルあーん」
「あーん」
何時間眠っていたのかは分からないけどお腹がすいてたみたいだ。
私は恥ずかしさから顔を真っ赤にしながらリンゴを食べさせてもらう。
私が「」さんにリンゴを貰っているとき、うしろの扉が開いた。
「どうやら目が覚めたみたいだね」
そのにいたのはユーノさんを肩に乗せたクロノ提督……じゃまだないんだっけ。
「ユーノから大体の話は聞かせてもらったが君達が急にいなくなったのには驚かされたよ」
……急にいなくなった?
どういうことなんだろう……
「少し混乱してるみたいだから僕が説明するよ」
クロノさんの肩からテーブルへとユーノさんは飛び降りる。
「今ここはさっきまで僕達が居た時間から約半年経っているんだ」
……半年も眠っていたの?
そんな疑問はあったが私は口を閉じたままその説明を聞き続ける。
「ここからは……あくまで仮定の話なんだが、おそらく僕達をこの時代に飛ばした
ロストロギアの影響なんだと思う。それがなんらかの影響を受け、再び僕達は
時間を越えてしまった」
「そんな……」
流石に信じられない、と言った顔をしている「」さん。
しかしユーノさんが嘘をつくとも考えられない。
「前君達をアースラから降ろしたその日、君達の反応が消えてしまった。
しかしつい先日再びその反応が見つけられてね、君達3人を保護したんだ」
それで私達はアースラに保護された……ということなのかな。
しかし私はクロノさんの言葉に違和感を感じた。
……3人?
私。「」さん、ユーノさんとここにいるのですでに3人だ。
「……ティア」
そう、ティアと『』さんがいない。
「ティアと『』さんはどこに……どこにいるんですか!?」
「……反応が発見されたとき、付近には君達3人しか発見できなかったんだ」









Side 「」
スバルは再び泣いていた。
「うぅ……ノーヴェたちも居なくなっちゃうし……どうして……」
つい先日の戦闘でノーヴェちゃんとウェンディちゃんが行方不明となり、
そして次は親友のティアちゃんと『』まで……
俺だって信じられないさ……
「……絶対に」
俺は根拠もなく言う……
「絶対にあの二人なら大丈夫さ」
「……はい」
でも俺にはこんなスバルの姿を見続けることは出来ない。
どうにかしないと……
「そうだ……だったら探しに行けばいいんだよ」
「……え」
泣き顔のスバルは顔を上げる。
「ティアちゃんたちと逸れたのはあの海鳴市だろ? だったらそこにいるかもしれないじゃないか」
しかしそんな俺の提案は一人の人間の声によって遮られる。
「それはダメだ。今あの街に行ってもらうわけにはいけない」
クロノさんがそう言う。
「なぜですか!」
「今あの街で危険なロストロギアの被害が出ている。そんなところに行かせるわけにはいかない」
危険な……ロストロギア?
だとしたらそこにいるかもしれないティアちゃんや『』だって危ないじゃないか。
「そのロストロギアって一体何なんですか」
スバルはクロノさんに言う。
スバルだって俺と同じように……助けに行きたいに決まっている。
「はぁ、第一級捜索指定遺失物……ロストロギア『闇の書』だ」








Side TEANA
私と『』がここで暮らすようになってもう半月ほど経つ。
はじめは警戒されていた私達だけど、もう一緒に暮らす家族のようだ。
「ティアナ、それとってくれへん?」
そう私達は八神はやて部隊長……ではまだないんだっけ、
彼女の家に居候させてもらっている。
あの時、私達が目覚めたときに周りには『』の姿しかなく。
スバルたちの消息は未だにつかめない。
そして『』を起こし、私達が見たものはシグナム副隊長の姿だった。
「貴様らに恨みはないが、リンカーコア頂いていくぞ」
いきなり襲ってきたシグナム副隊長に私はなにかをされ、また意識を失ったけど、
『』がなんとか話をして次に目覚めたときには八神部隊長の家にいた。
いろいろ大変だったそうだけど『』は何も教えてはくれなかった。
今私達は夕飯を作っていた。
八神部隊長……いやそう言ったら怒られたので、はやてさんと『』が基本的になんでも
やってくれるので私の出番がない。
正直彼女としての威厳が……
「ただいまぁーはやてー」
ヴィータさんが帰ってくる。
彼女は表向きには近くの公園でゲートボールをしている……とはやてさんには話して
いるが、本当はリンカーコア集めをしている。
"それ"を見てしまった私達にはシグナムさんたちが話してくれた。
これは犯罪行為……なのだろうけど私はみんながはやてさんのことを
思ってやっているということを知っている。
だから止めない。
いや……止められるわけがない。
「ほなみんなも揃ったし、ご飯にしよか」
はやてさんは笑顔だ。
しかしなんでもできる彼女は車椅子を使っている。
もし自分の足が同じようになったとして、この人と同じように笑うことが出来るだろうか。
「それじゃあいただきますー」
両手を合わせ夕飯をいただく。
箸の使い方にももう慣れてきた。
「せやティアナ、もう体はええの?」
「あ……はい」
シグナムさんにリンカーコアを奪われたせいで私はここ最近ずっと八神家で過ごしていた。
(このことはすでに謝られたのでもう気にはしていない)
「それじゃあ明日は一緒に買い物いこか」
「わかりました」
私は……
こんな家族のような生活、いや家族を求めていたのかもしれない。
私が出来なかった生活、それを求めていたのかもしれない
だから……この八神家の生活をずっと続けたいと思っていたんだ。






「」とスバル 第5話「それは遥かなる夢なの」Part4









Side SUBARU
「でぇやぁぁぁぁぁぁぁ!」
私達はプレシア・テスタロッサ……つまりフェイトさんのお母さんのいるここ
時の庭園に現れた兵と戦っていた。
「ティア! 大丈夫?」
また私は一体をリボルバーナックルで貫く。
ティアに襲い掛かろうとしていた剣と盾を持ったそれは倒れ、そして空中に霧散していく。
……これで何体目だろうか。
はじめに見えたのは5体だけだった。
でも……
倒しても倒してもそいつらは現れ続ける。
「ごめんスバル……助かった」
ティアと私は途中、ひとつのことに気付かされた。
ここではカートリッジをそう簡単に使えないのだ。
10年前のこの時代、ベルカ式デバイスはまだあまり使われていない。
「スバル、いざとなったらアレ使いなさいよ」
「……うん」
ティアの言うアレ……
私の戦闘機人としてのIS……振動破砕。
私は残り少ないカートリッジを握り締め、そのことを考えていた。
カートリッジなしの戦闘……私達は経験のない戦闘を行わなくてはならない。
「……でも、なんとかしなきゃね」
「あんたに言われるまでもないわよ」
私とティアはお互いを見合い、覚悟を決めた。
「まったく、私たちだって居ることを忘れないで欲しいッスね」
「まったくだよ」
その時、私達の死角から襲いかかろうとしていた兵が倒れた。
そこにはノーヴェとウェンディの二人が立っていた。
「あんたたち……」
「スバル姉さんもティアも入れ込みすぎ。足らない部分は私達が補ってみせるよ」
パシンと左拳を右手で受けるノーヴェ、そう……そうだった。
「私達は一人で戦ってるわけじゃ……ないものね」
もう大丈夫。
私達は負けない。








Side 『』
「あー……くそ……こうやって待ってるだけってのも辛いな」
俺と「」、ユーノさんはアースラ内部の一部屋にいた。
そこでは周りの情報も一応把握できるようにしてもらった。
「といっても俺達が行った所で力になれないからな……」
一般人の「」、一応魔法は使えるが戦闘用でない俺、フェレットなユーノさん……
無理に前面に出たところで足を引っ張るのは目に見えている。
『スバルさんたちの生存は確認できていますよ。お二人さん』
アースラオペレーター、エイミィさんからの通信が入る。
『プレシア・テスタロッサの元になのはさん、クロノくん……そしてフェイトさんが向かいました
 スバルさんたち4人による敵掃討によって内部への侵入がかなり楽になったみたいですね』
ティアたちの無事に俺は安堵する……
絶対に帰ってくるって約束したけど心配なものは心配だ……
変に心配するとティアにぶっ飛ばされそうだが。
「スバルたちは大丈夫か……でもあの人のところには行かなかったんだな」
あの人……つまりプレシア・テスタロッサのことか。
「いや、行かなくて正解だと思うよ」
机の上でずっと黙っていたユーノさんが口を開く。
「……どういう意味ですか」
ユーノさんのことだから蔑むような意味では言わないだろう。
そこになにがあるのか……
「あの時、僕らがプレシア・テスタロッサのところで僕らはあの人を倒すことは出来ず、結局
崩壊する城から逃げるだけだったんだ」
「つまり下手に内部にいたら危険……だということですか」
「」は今すぐにでも助けに行きたいオーラを出していた。
そんな危険な場所にティアたちを置いてはおけないのは俺も一緒だ。
「それもあるけど……存在しない人間の存在……かな」
ユーノさんはボソっとそう言った。
その言葉の意味に俺はその時はまだ気付けていなかった。
……いや
すでにこの時ユーノさんは何が起こるのかをわかっていたのかもしれない。






gebo3830はこの辺りに入りますね





Side TEANA
「なに……?」
ウェンディの奇策によって兵の動きが止まったと思ったら地面が揺れ始めた。
「こりゃなにやらヤバそうッスね……」
そこにアースラからの通信が入る。
『ティアナさん、みんな無事かしら』
それはリンディ提督からだった。
「はい。多少ダメージは受けてますが大丈夫です」
『よかったわ……そこは崩壊を始めてるわ。すぐにアースラへ戻ってきて』
「わかりました」
私はほかの3人に向かう。
「私の出番みたいッスね。みんな落ちないようにしてくださいッスよ~」
口ではそんなことを言うウェンディだが……
すでにボロボロだ。
「ウェンディ……」
「そんな顔しないでよティア、これくらいツバつけときゃ治るッスよ。
それに早く帰って『』パパの美味しいご飯を食べなきゃいけないッス」
無理してるのは分かってる。でもそれを止められるわけないじゃない……
「それじゃあいくッスよ。エリアルレイブ!」
アースラから出たときよりもフラフラしながら飛ぶウェンディのボード……
でもその時より力強く飛んでる気がする。
「……スバル姉さん」
ノーヴェがスバルに話しかける。
「……姉さんやギンガさんに会えたこと、さ……すごくうれしかった」
「ノーヴェ? 何を言ってるの」
その声は小さく震えているようなだった。
「……ウェンディはバカだからさ。無理してるの隠せてないんだよ……
スバル姉さん、絶対に「」さんのところに帰ってあげて……ね」
次の瞬間、
ノーヴェはボードに掴まった手を離した。
「ノーヴェ!?」
そのまま……ノーヴェは笑いながら消えていった。
「ノーヴェ……なんで……なんで……」
スバルの目からは涙が止まらない……どうして、なんでこんなことに……
「……ティア、スバルさん……もうアースラまであとちょっとッス」
ウェンディはボードの上で膝をついていた。
「ここからならスバルさんの魔法で……なんとかなると思うッス……」
そう言いながらウェンディは倒れる。
庭園での戦い、ISによる移動ですでにウェンディは限界だったのだ。
「スバル!」
「うん! ウィングロード!」
涙を流すスバルには酷なことを言う気がするけど、こうしないとノーヴェちゃんに悪い。
私はウェンディに手を伸ばす。
すでにウェンディの意識はなく、その下にはウィングロードがない。
「くっ……」
しかし私の手はウェンディには……届くことはなかった。






Side 「」
帰ってきたスバルは泣いていた。
「そう……か、ノーヴェちゃんが……」
「私……私っ……」
俺はスバルを力いっぱい抱きしめた。
そうでもしないとスバルまで居なくなってしまいそうだったからだ。
「『』……」
『』も『』でティアちゃんを慰めていた。
「君達に無理に出てもらったせいでこんなことになって……本当にすまない」
俺達の後ろではクロノさんが自分の責任を感じていたのか……
悲しそうな顔で謝っていた。
「いえ……クロノさんのせいではないですよ……」
「……とりあえずこれからアースラはフェイト・テスタロッサの移送のために
ミッドチルダへと向かう。君達のことを後回しにしてしまうのは悪いが
少しの間こちらの世界で待っていてくれないか」
「そうですか……わかりました」
少し考える時間も必要だろう……な。
俺にしろスバルやティアちゃんにしろ……
その後、俺達は海鳴市に転送してもらったのだった。
「住む所とかは私の家でなんとか聞いてみます」
「すいません。なのはさん」
そう腑抜けた声で返事をすると、なのはさんは寄ってきて
気落ちしている俺の耳元でこう呟いた。
「元気にしてあげてくださいね。彼氏さんなんですから」
そう……だったな。
俺までこんな顔をしてたらダメだよな。
「なのはさん……ありがとうございます」
「ふふ、さんなんて付けなくてもいいですよ「」さん。それじゃあ私は先に戻りますね」
なのはさんは俺に地図の書いた紙を手渡し、先に家へと向かった。
「……スバルもティアちゃんも、ちょっと歩こうか」
二人とも返事はない。
その後俺と『』は泣きながら無言のスバルとティアちゃんを連れしばらく歩いた。
二人を元気にする言葉なんて思いつかない。
俺もどこをどう歩いたのか……よくわからない。
でも
「道端でそんな暗い顔しとったらあかんよお兄さん」
そんな声が聞こえた気がする。
なぜその時俺の記憶が曖昧なのか……
それはまたあのロストロギアが光を放ったからなのだろう。









「」とスバル 第5話「それは遥かなる夢なの」Part3








『……私の邪魔をするのは、あなたたちかしら……』
アースラに映るその黒い姿、その人は笑っていた。
その足元には……赤い……

「なっ……」
そこには管理局の局員が無残な姿で転がっていた。
「あれは……そんなバカな、Aランク以上の局員だぞ!?」
信じられないという顔をしているクロノ。
「くそっ……エイミィ! 転送は!」
「ちょっと待って……なんで、これ……」
エイミィは何度も何度も座標を固定しようとする……
しかしそれはすべてエラーとして終わる。
「くっ……ここままじゃ局員が危ない、僕が行く」
僕達はそんな状況を唖然として見ていた。
いや、誰もがその時一つのものを見ていたのだった。
しかし僕は……
なぜかそれに違和感を感じていた。







Side 『』
「なんだよ……あれ……」
その現れた女性の後ろ、そこには……
「女の……子……いやでもあれは」
ティアも俺も……いやおそらく俺達全員同じ考えだろう。
あれは……フェイトさん。
「なんで……フェイトさんはここに……」
理解できない。
なぜそこに同じ人が居るのか。
だが俺達のそんな疑問も無視し、その女性は話を続ける
『せっかくアリシアの姿を、記憶をあげたのにあなたはやはり失敗作ね……フェイト』
アリシア……その人はそう言った。
『アリシアと違って何も出来ない。アリシアならあなたのような失敗はしなかったわ』
フェイトさんは目を見開き、信じられないものを見る目をしている。
『アリシアは私に優しく笑いかけてくれた。
 アリシアはたまに我侭も言ったけど私の言うことはしっかり聞いてくれた』
もう……やめろ。
『だからフェイト、あなたはアリシアの紛い物、偽者、出来損ない……それにねフェイト』
もう……やめてくれ……
『私はあなたが大嫌いだったの』
「う、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
その最後の言葉。
フェイトさんをギリギリまで保たせていた思い。
愛情
それを壊されたフェイトさんは声にならない声を上げながら倒れこむ。
「フェイトちゃん!」
生気を失ったフェイトさんを支えるなのはさん。
その目には涙を浮かべている。
「こんなの……こんなのってないよ……」
その事実を信じられないようなティアはその場にへたりこむ。
「ティア……」
「『』……こんなのおかしいよ……おかしいよ絶対……」
そんなティアに寄り添う人……ウェンディだ。
「あたしも同じように作られた命だけど……私達はドクターに愛され……たかどうか
はわかんないッスけど、こんな風に命を道具みたいに扱うのは許せないッス!」
『さぁ……茶番劇は終わりよ。私はこのジュエルシードでアルハザードへ行く』
誰もがそんな狂気に満ちた声によって喋ることすら出来ない中、一人だけ……
そう一人だけそれにまっすぐな瞳で見つめ返す人が居た。
「……そんなの」
『私はアルハザードでアリシアを再び手に入れる!』
「そんなの間違ってる!!」
スバル……その人だった。






Side 「」
「そんなの間違ってる!!」
アースラ内の重い空気を完全に吹き飛ばすその澄んだ声。
「スバル……」
スバルは画面に映っている女性に対峙している。
『……なにが間違っているですって』
「お母さんが子供のことをいらないとか、失敗作だとか……そんなふうに言わないで!」
スバルは泣いていた。
『私の所持品の必要不必要に他人の意見なんて聞きたくないわ』
「フェイトさんだって……作られたとしてもそれは一つの命なんですよ!
それを物みたいに……」
スバルは泣いていた。自分の命とフェイトさんの命を想い泣いていた。
『そうね……でも私が作った命、それをどう扱おうと私の勝手よ』
「だったらなんでアリシアと同じように愛してあげなかったんですか!」
スバルは泣いていた。愛されることの大きさを知り泣いていた。
『その失敗作を愛せ? ふふふはははははは……私が愛するのはアリシアだけよ』
「二人ともあなたの子供、それはアリシアだってフェイトさんだって違わないはずです!」
スバルは泣いていた。愛されないことの孤独さに泣いていた。
『ふんっ……もうあなたと話すことなんてないわ。
 私は一刻も早くアルハザードへ向かわなくてはならない』
そこで通信は一方的に切断された。
「「」さん……」
スバルはこっちを向き尋ねてきた。
「私……間違ったこと言ってましたか……」
「間違ってない、間違ってないよ……スバル」
スバルは泣いていた。想いの通じなかったことに泣いていた。







Side TEANA
「それじゃあ私達も民間協力者ってことでいいんですね?」
私はアースラ艦長、リンディ・ハラオウンさんに訊く。
「えぇ……今はすこしでも戦力が欲しいところ。辛いかもしれないけど頑張って」
私達、まぁ正確には「」さんと『』以外は民間協力者として出撃する。
「ティア、あんまし無茶するんじゃないぞ? じゃないと帰ってきたとき俺の飯が食えないからな」
「もう……絶対帰ってくるわよ」
なんでこいつはこんなときに限ってかっこつけるかな。
「さぁてティアもノーヴェもスバルもしっかり掴まっててくださいッス」
ウェンディのIS、エリアルレイブによって私達は飛ぶ。
……ちょっと不安だけど。
「スバル姉さん、大丈夫?」
「うん……でもあの人は絶対に止めなくちゃいけない気がするんだ」
さっきまでわんわん泣いていたスバルは今ではキリっとした顔をしている。
戦闘機人……作られた命である自分。
そんな自分の境遇とフェイトさんの境遇を重ねているのかもしれない。
「でも敵はAランククラスの兵よ……3人とも気を抜かないで」
「もっちろん!」
私達は気合をいれ、ボードは進んでいく。
……だんだん斜め下に。
「あちゃー……やっぱり重量オーバーッスかね」
はぁ……うちの娘は……
そして私達は庭園奥に不時着する。
「……これはちょっとヤバイかもね」
周りには敵兵隊がおよそ5体、私達個人の力じゃ勝てきれないかもしれない。
でも……
「個々で戦わず4人一緒に戦うわよ。……絶対生きて帰るんだから」
「もちろんだよ! ティア」
「『』のご飯が楽しみッス」
「スバル姉さんは絶対に守ってみせるよ「」さん……」
そして私達の戦いが始まった。






「」とスバル 第5話「それは遥かなる夢なの」Part2








Side 『』
「なんだこれ……」
俺達は無限書庫にいたはずだ。
だが今いるここ……それは無限書庫とはまったく違う場所だ。
ここは……海沿いの道路か。
そこに俺達は倒れていたようだ。
「う……『』か」
「」が起きたようだ。
今ここに倒れているのはスバル、ノーヴェ、ウェンディ……そしてティア。
……ティア?
「ティア!!」
俺はティアに駆け寄り、名前を呼んでみる。
……しかし反応が薄い。
「んあ……」
「あれ……」
俺がティアを抱きかかえているとウェンディたちが起きた。
ウェンディはキョロキョロしながら辺りを見ている。
「ここは……どこッスか?」
「わからない……だけど俺達は無限書庫にいたはずなんだが」
その時俺の腕の中で動きを感じる。
「ティア! ティア!」
「……どうかしたの?」
ティアは目を開け、俺の声に反応する。
あぁ……よかった。本当によかった。
その時、空に響く轟音。俺達は空の光景を目にした。
「なんだ……あれ」
それはピンク色の光と金色の光の激突だった。
「もしかしてあれ……」
「うん……あの魔力光は」
スバルとティアは"それ"が誰なのか心当たりがあるようだ。
……もちろんここにいる全員にある。
「あれはなのはとフェイトだね」
一人の声が響く。
「……ユーノさん?」
確かにその声はユーノさんの声だった。
しかし辺りを見てもその姿は見つけられない。
「こっちこっち」
そう言われ、俺は呼ばれたほう……下を見る。
「ねぇ『』……これ」
ティアが指差した先にいたもの、それはフェレットだった。






Side SUBARU
「スバル、大丈夫? どこも痛くない?」
「」さんは私の心配をしてくれる。
「はい、私は大丈夫です。「」さんもノーヴェも怪我してないですか?」
「私は大丈夫だよスバル姉さん、でもドクターに通信が届かない……」
ノーヴェの通信が届かない……だったら、
「……ダメ、私も6課に通信が届かないや」
聞こえるのは雑音だけ……
「俺の携帯もダメだな……通じない」
三人とも同じようにダメだったおかげ私達はため息をつく。
ここは本当にどこなんだろう……
「スバル! あれ!」
「」さんが空を指差して叫ぶ。
そこには……
「あれは……なのはさんとフェイトさん……?」
そうあの魔力光は間違いなくあの二人だ。
「それについては僕の考えを聞いてもらえるかな」
目の前でフェレットが喋っていた。
「へ……えぇぇぇぇぇぇぇっぇぇぇぇぇぇ!?」
「フェレットって喋るのか……」
「」さんは驚くを飛び越えて逆に冷静な見解を述べる。
「うん……まぁ驚くのは仕方ないかな……こっちの姿は見せたことないしね」
「なんでそんな姿になったのかはわからないけど、それはユーノさんだよ」
『』さんがそう付け加える。
ちょっと信じられないけど確かに声はそんな気がする。
そのフェレット……ユーノさんは少し落ち込みながらも説明を続けた。
「ここはおそらく10年前の海鳴市……つまりなのは達の世界なんだと思う」
みんなあっけに取られているけどそんなこととは関係なくユーノさんは続ける。
「ティアナが回収したロストロギア、あれの効果で僕達はここに飛ばされた……だと思う」
「確かに一番疑うべきはあのロストロギアでしょうね」
ティアも同意見のようだ。
「とりあえずこれからどうするか……だな」
「あぁ、どうやって帰れるかも分からないし……」
「」さんと『』さんも悩んでいる。なんでこんなことに……
「まさかまだ結界内部に一般人……いやどこか格好が怪しい連中がいるとはね」
次の瞬間私達全員がバインドで拘束され身動きが取れなくなる。
「僕は時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。君達はプレシア・テスタロッサの仲間か?」
「なんスかそれぇ……」
ウェンディちゃんがバインドを解こうと動くが一向に解ける気配がない。
「はぁ……クロノ、別にこの人たちは怪しい連中じゃない」







Side 「」
「なるほど、未来から来た……ということか」
俺達はアースラに保護され、俺とユーノさんは事情聴取を受けている。
「はい、このロストロギアの影響らしいです」
俺はティアちゃんから預かったそれを出す。
「でもそれが原因だったとしてもこの時代の無限書庫じゃ役に立たないな……」
「未来のお前はあんなところで働いているのか。お似合いじゃないか」
笑いながら言うクロノさんに対してユーノさんはむっとしている。
(フェレットの表情なのであっているかどうかはわからない。)
「で、なんでその姿から元に戻らないんだ?」
「戻らないんじゃない。戻れないんだ」
そう、こっちに来た影響か何か分からないが、ユーノさんは人型に戻ることが出来ない。
そんな事実を聞き、大笑いをするクロノさん。
「ははは、まぁとりあえず戦力になるなら手伝ってもらいたいな。さっきの件で
プレシア・テスタロッサの居場所も発見できた。もうじき総攻撃に出る予定だ」
クロノさんは席を立ち、部屋を出る。
「一応作戦を伝える。来てくれ。あと未来から来たというのは一応伏せておいたほうがいいだろう」
「わかりました」
俺達はアースラ内部を移動する。
そこで俺達を待っていたのは、誰かに抱きついているスバルだった。
「スバル、なにやってるんだ?」
俺はスバルにその光景を問う。
「だってだって「」さん! かわいいじゃないですかぁー!!」
さらにギューっと抱きしめるスバル。
だんだん可哀相になってきたので止めてあげようか。
「そろそろ放してあげなよ。痛そうだし」
「はぁーい……」
少し物足りなさそうに離れる。
「すいません。でも大丈夫ですよ? 私頑丈ですから」
膝をぱんぱんと叩いてそこにいたのは、小さいなのはさんだった。
「ね? 「」さん、なのはさんですよなのはさん! きゃーかーわーいーいー!!」
かなり興奮しているスバル、憧れの人の小さい頃の姿に我を忘れてそうだ。
「あはは、スバルさんはすごい元気な方なんですね」
……しかし、
どう見てもさっきあんな戦闘を行っていた人じゃないよな。
そんなことを考えていてじっとなのはさんを見つめていた俺を不審に思ったのか。
「……どうかしましたか?」
「いえ、ちょっと想像と違っていたので……」
「?」
そんな会話をしていたら奥からティアちゃんに肩を借りたフェイトさんが現れた。
たたた、となのはさんは近寄っていく。
「大丈夫? フェイトちゃん……ごめんね」
「いいよ。なのは……」
フェイトさんはあまり元気がない様子だな……
「魔法の直撃は受けたみたいですけど身体ダメージはほとんどないみたいです。なのはさん」
ティアちゃんはそう説明すると、なのはさんはうれしそうにしていた。
そんな時だった。
プレシア・テスタロッサからの通信が入ったのは……










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